物騒です、ノースモント。
一話めで、サム先生の両親がやってくるのですが、訪問はこれっきりだったとか。
「都会の方がずっと安全」と言っていたとのことですが、正解ですね。
都会よりも人付き合いが密な分、感情がこじれることが多いのかな?とも思いますが、サム先生のまわりは多過ぎです(笑)。
シリーズ半ばまで読んだことになりますので、登場人物を近しく思うと同時に、初めて出てくる人も、通りの向こうにいたのだな的な心持になります。
また今回は長年看護婦を務めていたエイプリルにステキな出会いがあって~というのも、「先生のところのエイプリルが!」とお祝いの気持ちがわいてきます。
その前の話で彼女が急に「サム先生」じゃなく、「サム」と呼びだしたのが気になりましたよ。
これはステキな出会いのエピソードのところで言っていた「私を女としてみていない」発言に関係あるのでしょうか。
そういった深読みができるのがシリーズモノのいいところですね。
引退した老医師サム・ホーソーンが、訪ねてきた友人に関わった事件の話をするというスタイルのこのシリーズ。
ちょっと導入部があって、短編小説になり、そして最後にまたサム先生の語りで終わるのですが、話を締めるのを怖く感じることがあります。
「裁判待ってる間に精神おかしくして」とか、「逃走しようとして汽車の車輪に巻き込まれて~」とか、あんたその結末、さらっと言い過ぎだよっ!とつっこみたくなります。
そんなの聞こえなくて、サム先生はもう次回に話すことを予告しているというのも怖い理由のひとつです。
そうか、もう次の話に心がいってるからあんなにさらっとまとめてしまうのだな、と思ってみたり。