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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   
カテゴリー「本&読書メーター」の記事一覧

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「緑衣の女」 アーナルデュル・インドリダソン



建設現場で人骨が発見される。
かなり古いものであるため慎重に掘り起こされている間に捜査が行われるが、いらいらするくらいに進まない。
が、同時進行で語られる、その埋められた人骨事件の様相がかなり濃くて、捜査のいらいらを感じさせないくらい。
ようやく緑衣の女に出会えたところで急展開となり、一気に真相が語られるわけですが…なんともまあ…。
確かに人骨事件を解明していくのだからミステリなのだろうけれど、それではくくれない大きなドラマのよう。
ずっと「母親」としか表記されていなかった意味を深くとるのは考えすぎでしょうか。
訳者あとがきによると、前作「湿地」同様、DVが根幹であることが訳者は辛かったので著者に質問したのだとか。
DV被害者に代わって現実を世に知らしめることを使命と感じているようだ。
ケッチャムを「本当はいい人」と思うことと同じかしら?

重すぎるのに読みやすいのか、読みやすいのに重すぎるのか判断つきかねる…。
それに、やっぱりシリーズ途中からの紹介というのは残念(「湿地」が3作め、「緑衣の女」が4作めとか)。
エーレンデュルが今までどんな歩みをしてきたのかがわからないと、幼少時の弟の話とか、娘への語り、元妻に何故あれほどまでに憎まれているのか、同僚のエーレンデュル評、そういったことを想像するのに情報足りないんじゃないかという気がする。
情報足りないっていうか、「損させられている」が近いか。

なじみのない国だけに、あとがきで紹介されている名前の話もたいへんに興味深い。
基本、姓はなくてファーストネームが正称なのだとか。
姓っぽいのは父または母の名に息子なら、娘ならの属格をつけたもので、家族がバラバラのものをもつなんてこともあるらしい。
外国人だから後についてるから苗字、家族だから一緒なんて言いきれないのですね。

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やっぱり暴走。「愛犬リッキーと親バカな飼主の物語」 藤堂志津子



「独女日記」、「独女日記2」で、愛犬はなちゃんへの溺愛ぶりにびっくりして興味を持った藤堂さん(はなちゃんのことだけじゃなく、他のこともだけど)。
調べてみたら、はなちゃんの前に飼われていたリッキーとの日々の本もあるというから入手してしまった。
はなちゃんは高齢になってから迎えたワンコだし、四十代だった頃のリッキーではそれほどでもないのでは?と思っていらら大間違い、既に暴走してました。
しかしその理由もわかる。
兄弟犬として迎えたのに2週間でお兄さん犬バッキーを亡くし、もしかしたらリッキーも…?という前半部分は悲痛でさえある。
でも後半、買い物に費やす姿は、待ってましたのデジャヴ感とでもいいましょうか(笑)。
ご本人は「親バカ」と言われることがお気に召さないようですが、親バカは幸せなことですよね。
服を着せたり、かわいい、お利口といったことも、家族の中ですからね。
かわいいを外に強要しなければ、親バカ万歳ですよ。
というわけで、やはり藤堂さんのエッセイは要注意。

 


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合せて読んだ。「開店休業」&「フランシス子へ」 吉本隆明



吉本隆明さんの本は挑戦したことはあるが、私には無理があったと思う。
しかし、たまたま手に取った「dancyu」で書かれていたものは「ふふふ」と面白かったので、本になったのを機会に読んでみた。
これがまた、なんと、吉本隆明の食いしん坊日記なのだ。
上等なものをちょこっと食べる人というイメージがあったので、塩せんべい、味の素、衣揚げ、グミといった言葉がたいへんに新鮮。
そんな中に登場する焼き蓮根、これは食べてみたい。
ひとつひとつに娘さんであるハルノ宵子さんが追想文を添えているのだが、焼き蓮根のところでは食べさせてあげたかった想いと、散らかることを嫌った想いとの交錯がリアルである。
私たちの知らない吉本さんの状況を加えてくれている追想文がとてもよくて、追想文を読んでからもう一度本文の方に戻るとまた違った感覚がある。
本に通して流れているのは、食べることや食べ物を思い返すことで吉本さんは幸せな時をもう一度体験しているような、そんな感じ。




そしてもう一冊。
こちらは亡くなった愛猫フランシス子への想いを語ったもの(カバー足跡 フランシス子・笑)。
湿っぽくはなく、看取ったことから自身の生と死を想い、親鸞やホトトギスへと想いを馳せるのが一見年寄り語りのように思えるが、「開店休業」でハルノ宵子さんが「フランシス子と父」で書かれているのを読むと納得というか、気持ちのおさまりがいい。
守り守られる対の関係の喪失、それがこの語り本の大テーマだったのだな、と。

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9月のまとめ

9月、小説読んでない…。
小説、エッセイ、まんが、で区別しているわけではないけれど、ちょっと珍しいかしら?

藤堂志津子さん、初めて読んだけど、ワンコへの暴走ぶりがとても愉快で、「独女日記」を2冊続けて読んでしまった。
それだけでなく、先代犬リッキーとの日々を書いた本もあるというので購入してしまった。
年齢的にも若く、御病気もされる前、リッキーとどんな日々を送っていたのか楽しみ。

そして偶然にも今、私は「おかゆネコ」のツブに来てほしい。
口内炎でたいへんに口の中が痛く、ご飯のつぶつぶにまいっている。
ツブにおかゆを作ってもらって、ふたりで一緒に冷めるのを待ちたい、そんな気分。
実際はおかゆよりも冷めたうどんの方が食べやすいけど、ツブが作ってくれるならそれだけでうれしいよ。


2013年9月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2150ページ
ナイス数:36ナイス

女いっぴき猫ふたり (文春文庫)女いっぴき猫ふたり (文春文庫)感想
家、育児、女に限定されていないのである意味異色かも。でもやっぱり汗かきまくってるね♪
読了日:9月29日 著者:伊藤理佐
フランシス子へフランシス子へ感想
愛猫フランシス子の死から、親鸞、ホトトギスをからめて生と死を訥々と語る姿がうかがえるよう。おしまいの日に向けて話したかったことなのだろうな、と。
読了日:9月29日 著者:吉本隆明
おかゆネコ 1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)おかゆネコ 1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)感想
おかゆネコにおかずイヌ。どちらにもやって来てほしい。「早く冷まして~」というツブがかわいい。
読了日:9月21日 著者:吉田戦車
いとしのムーコ(4) (イブニングKC)いとしのムーコ(4) (イブニングKC)感想
相変わらず、ムーコ連戦連勝。うしこうさんの涙が報われる日がきますように。
読了日:9月20日 著者:みずしな孝之
ハチの子リサちゃん (アクションコミックス)ハチの子リサちゃん (アクションコミックス)感想
伊藤理佐さんの本(特にエッセイ)を楽しむうえでこの背景は必要だ!
読了日:9月11日 著者:伊藤理佐
世界一周 わたしの居場所はどこにある!? (幻冬舎文庫)世界一周 わたしの居場所はどこにある!? (幻冬舎文庫)
読了日:9月9日 著者:西井敏恭
映画秘宝COLLECTION49 スターすっぱだか列伝 《女優編》 2006~2012映画秘宝COLLECTION49 スターすっぱだか列伝 《女優編》 2006~2012
読了日:9月7日 著者:澤井健
独女日記2独女日記2感想
日々のことは年代が離れているせいかあまりピンとこないのですが。はなちゃんへの親バカぶりが加わると、その暴走ぶりがおかしくて、はなちゃんの姿が書かれていなくてもそこにいるような感じがするので不思議。
読了日:9月5日 著者:藤堂志津子
独女日記 (幻冬舎文庫)独女日記 (幻冬舎文庫)
読了日:9月3日 著者:藤堂志津子
無菌病棟より愛をこめて無菌病棟より愛をこめて感想
ふだん、闘病記は読まないようにしているのですが(心が弱いから)。でもいろいろな意味で読んでよかった。
読了日:9月1日 著者:加納朋子

読書メーター

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次号が楽しみな、「LDK 11月号」



毎月でなくても…と言いながらつい買ってしまうLDK。
ただこの本、ちょっと覚悟が必要だ。
いろいろなものがいろいろとテストされそのランキングが発表されるのですが、自分が使っているものがベストバイならいいけれど、評価が低いととたんに損した気分になる。
例えば先月の食器用洗剤は、使っているものが総合評価で一位だったので有頂天、景品でもらったものでもね。
が、今月の風呂掃除用品は選んで買ったものの評価が低い…となるとテンションも下がる。
パラパラめくっていて見つけてしまったこの記事が少々ショックで、本誌はまだほとんど見ていないのに、来月号のミニ特集がすでに楽しみという…。
総力特集の「スーパーマーケットオブ・ザ・イヤー2013」も楽しみではあるけれど、下から三つ目にある「おとなのかかとケア」に大注目。
踵に限らず足裏全体が乾燥気味で、この季節もうすでにささくれ立っていて布団にひっかかってしまうのですよ。
通販生活の化粧品部門のカタログにとてもよさそうなものが紹介されているけれど、ちょっと私には贅沢かな(体験者の言葉がいちいち自分にぴったりでかなり心が動かされたけど)…と手軽に買える「なめらかかと」を使い始めたところ(踵だけじゃなくて他の部分もささくれているのでスティックタイプ)。
しばらくは風呂上りだけじゃなくて朝も使って様子見ですが、来月号の特集次第(+足裏の回復具合)では別のモノに手を出すことも辞さない覚悟ですよ。
とうわけで、「なめらかかと」の評価がどの程度なのかもドキドキしながら次号を待ちます、まだっ今月号が発売になったばかりだけど。



それにしても小〇製薬のネーミングって。

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