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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   
カテゴリー「本&読書メーター」の記事一覧

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「おかゆネコ 1」 吉田戦車



独身サラリーマン八郎のもとへ、実家の猫ツブがやってきた。
ツブは、しゃべり病という奇病にかかっており、人間と会話ができ知能や知識欲にも長けているのだった。
そして不規則な生活の八郎を、手製のおかゆで賄うのだった…という、へんてこ設定。
ツブがすばらしいおかゆレシピを披露するわけではないところが好き。
試行錯誤して八郎に食べさせてその感想を聞いてはまたチャレンジという努力家ツブ。
「味見してないのかよっ!」とつっこまれれば「猫舌だから」と返すところも、まっとうなのにへんてこ臭がきいている。
ツブの「早く冷まして~」とか「一日分さわっていけ」とか、道で出会った人に「おかゆ作ってやるよ」とフランクに声をかける姿も、いちいち好み。
こんなツブの作ったものなら寿司だって食べていたいぞ、私は。
八郎の両親も、何やってるんだか気になるよ。

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ちょっと弱った心と、「いとしのムーコ 4巻」 みずしな孝之



9月20日、4巻発売日に購入して読みましたよ。
そして、ツイッターで前日に予言したとおり、1巻から繰り返し読み…。
まあ、それだけ相変わらず天真爛漫なムーコがかわいくて仕方ないということですよ。
今回はムーコだけでなく、うしこうさんの「ムーコ愛」もたいへんに愛らしい。
プレゼントしたおもちゃに見向きもせず袋で遊び、自分の投げた「こまつビー」を取りにいかないムーコ、えげつない「待て」をさせるこまつさんや玲奈ちゃんに涙し…と意外と乙女なうしこうさん。
だから誰かチョコレートくらいあげようよ…。

ところで、購入された方、帯に書かれている「ムーコグラスセット」は応募します?
私はしますよ。
応募券なくさないようにしないと!

最近思い出したけれど、親戚が秋田市にいるのですよ。
わりと駅に近いので、リアルこまつさんの工房とは離れているけれど。
これだけ有名なのだから「知ってる?」と尋ねてみたら、何のことやらまったくわからない様子…なんともったいない。


で、タイトルの「ちょっと弱った心」ですが。
先月末からいろいろありまして、心が落ち着かない日々を送っております。
それはそれで何とかなるのでたいしたことではないのです。
が、亡き愛犬まさが家に来た記念日(捨て子だったので誕生日でもあった)を忘れてしまうという大失態を犯してしまいました。
毎年、何かしらプレゼントをしていたのに…やはり何でもないことはなかったのだなと思う反面、言い訳のしようがないことに大ショック。
それが尾を引いているようで、とうとう夕べ(今朝方だった)は絶叫して目覚めるという…。
「ムーコ、ムーコ♪」って、はしゃいでいることに罪悪感を持ったと思われますよ。
よく言うけど、ホントに大丈夫か、私…。
命日じゃなくて記念日の方を大切にしていることに問題ありと指摘されたこともありますが、そうなのかなあ…?

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犬につられて読んだのだが。「独女日記」&「独女日記 2」 藤堂志津子






「おひとりさま 61歳 + 愛犬 1歳のリアル・エッセイ」という帯につられて手に取った本。
ワンコとの日々なエッセイだと思ったら、ワンコ飼いの方のエッセイで微妙に肩透かし…(って、勝手に勘違いしているだけで、私が失礼なだけなのですよ)。
酒井順子さんのエッセイは年代も近いので数年遅れだったりと前後しながらも同経験を比較的リアルに感じられるが、藤堂さんだとちょっと年が離れすぎてまだ私にはしっくりとこないのだな、と感じた。
が、「独女日記」を読んだ後すぐに「2」を読みだすあたり、何かを感じている様子。
「はなちゃん」のスパッツ1万3000円を買うか買わないか逡巡するあたりから、藤堂さんという人が不思議におかしくかわいらしい。
特にはなちゃんが関係しないお話でも、「この一件があるお方」だとインプットされているので話が脳内で膨らむ、膨らむ(笑)。
スパッツの話を知っていないと「バギーに釘付け」を本当の意味では楽しめない、そんな気がする。
会員制のデカイスーパーへ行ったり、ウナギを食べに通うのも、そういう藤堂さんを脳内に描いてからだと一段と愉快。
微妙に肩透かしと思ったのは私が藤堂さんの本を一冊も知らないからというのが原因かもしれない。
犬親バカぶりは、ワンコと暮らしたことのある方ならば、うんうんと頷けるはず(たとえ自分はそうはしていなかったとしても)。
ドラマは好きだけど韓国モノは苦手というところにも親近感を覚えますよ(私は悔しがりはしないが)。
この「独女日記」シリーズからは目が離せないですよ。

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「無菌病棟より愛をこめて」 加納朋子




自分の心の健康のため、闘病記は読まないようにしているのだけれど、これはいろんな意味で読んでよかった。
ある日突然白血病だと告げられ、しかも珍しいタイプなために骨髄移植をすすめられ、たまたま弟さんがフルマッチ、それでも移植後の苦しみは強く…確かに闘病記。
でもそこかしこに、人や物への愛があふれていて加納さんが愛おしくなってくる。
たいへんな想いをされていたであろうご本人とご家族が一丸となる姿も。
同じ病気でたいへんな想いの方に少しでも助けになればと、具体的に病気と立ち向かうことだけでなく、入院生活の知恵もうかがえるところがかわいらしい。
ただ…
「日常生活のおける感染予防ガイド」からの覚え書きというのを目にして、気分が重くなった。
生ものをのせたまな板にそのまま口にするものをのせない、しっかり加熱、なんてことは基本だけど、台所用スポンジは毎日消毒して一週間で交換というのは、台所用スポンジの雑菌の多さを思い知らされた感じで打ちのめされる。
やってできないことはないのだけれど、以前私が退院した時の家族の反応を思い出したのですよ。
「治療のせいで免疫能力落ちてるから、家族も菌を持ち込まないように手洗いうがいを。熱が出たら即連絡を」と言われたのに、迎えに来たその直後に手洗いせず…
「頼むよ…」と言えば、「誰も風邪なんてひいてない!」と見当はずれな逆ギレ…
いや、今、私、弱ってるんだからさ…という言葉を呑みこんだ記憶が。
特別弱っている人がいなくても、インフルエンザ流行時や自分が風邪ひいてる時だってタオルの共有をやめないような人だもの、今思えば想像範囲内の言動なのだろうけれど。
こんなことを思い出して、もしもうちで誰か移植が必要になったら…とひとり慄いてしまったわけですよ。
私の話なんてどうでもいいのだった。
ドナー登録も献血もできないけれど、加納さんが楽しくマンガを読んで小説を書ける、そんな日々をずっとおくれることをお祈りしています。

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8月のまとめ

近藤史恵さんの自転車競技ものを3冊も読んでる!
どれも面白かった。
あまりお目にかかれない競技が舞台という新鮮さもあるかしら?
とりあえず、自転車買いたくなりました(競技用じゃないよ)。

「日本人の知らない日本語」シリーズを読むきっかけがREXというのは不思議なもの。
日本語を学ぶ外国人の方の勘違い等の面白ネタの本とばかり思ってましたが、想像以上に真面目な本でびっくりしました。
もちろん、勘違いネタやら何故そこにこだわる?という楽しさもありますが、本当に日本人の(私の?)知らない日本語に触れるという、学習本でもありました。


2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:2479ページ
ナイス数:29ナイス

キアズマキアズマ感想
すがすがしい青春小説だ。もうちょっと彼らの物語を読みたいなあと思う。
読了日:8月26日 著者:近藤史恵
日本人の知らない日本語4  海外編日本人の知らない日本語4 海外編
読了日:8月25日 著者:蛇蔵,海野凪子
日本人の知らない日本語3  祝! 卒業編日本人の知らない日本語3 祝! 卒業編
読了日:8月25日 著者:蛇蔵,海野凪子
日本人の知らない日本語2日本人の知らない日本語2
読了日:8月24日 著者:蛇蔵,海野凪子
日本人の知らない日本語日本人の知らない日本語
読了日:8月24日 著者:蛇蔵,海野凪子
犬の伊勢参り (平凡社新書)犬の伊勢参り (平凡社新書)感想
犬が単独で伊勢参りに…?実際は人々の支えの元だったと言ってしまえば身も蓋もないが、そこにはファンタジーを望む人々のあったかい想いが感じられ、ステキな読書の時間となりました。お産をしながら旅を続けた様子を想像すると(子犬を抱っこした人がいるのかしら?とか)、愉快すぎる。
読了日:8月18日 著者:仁科邦男
まこと学ぶ英語の本まこと学ぶ英語の本
読了日:8月13日 著者:まこと学ぶ英語の本制作委員会
ルドヴィカがいるルドヴィカがいる
読了日:8月13日 著者:平山瑞穂
サヴァイヴサヴァイヴ感想
これはサクリファイス、エデンの二冊に奥行きをくれますね。サクリファイスを読み返さないと…。
読了日:8月9日 著者:近藤史恵
犬心犬心感想
「なぜ眠らせないのか」、結論づけられることではない。かわいくて、かわいくなくて、好きで、好きでなくて、うまく表現できなくても家族である愛おしさが伝わってくる旦那さんの態度にも感銘を受ける。
読了日:8月6日 著者:伊藤比呂美
もう、忘れたの?もう、忘れたの?
読了日:8月4日 著者:酒井順子
エデン (新潮文庫)エデン (新潮文庫)感想
自分のポジションに誇りを持てる誓がまぶしい。対象的ともいえるドニの焦りが、「シークレット・レース」を読んだ直後だと痛々しいほどにわかる気がする。
読了日:8月2日 著者:近藤史恵

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