忍者ブログ

ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   
カテゴリー「本&読書メーター」の記事一覧

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

自分の脳みそまでもがつつかれる…「なんらかの事情」 岸本佐知子



出ていることを知らず、にせみさんに教えていただいた、「気になる部分」、「ねにもつタイプ」に続く岸本さんのエッセイ第三弾。
エッセイなのか…
岸本さんの脳みそがむき出しになった、そんな感じさえいたします。
某出版社の奇想コレクションに入っていても違和感なさそうです。
まだ岸本さんのエッセイを読んだことがなく、どこかに脳みそごと連れて行かれちゃうような体験をしてみたいなあと思う方には是非ともおすすめです。
連れて行かれたままかもしれない覚悟は必要ですけど。
イラストも、内容をしっかりとらえたようでいてステキです。
昔、先生が学級だよりとかに使うようなイラスト集から抜け出てきたようなタッチだけれど、醸し出されるものは岸本さんの文体と同じ匂いがします。

どのお話もたいへん楽しかったですが、なかでも本のタイトルにもなっている「なんらかの事情」には特に心を動かされました。
放火された家の次男が親戚に「大変なことをしてしまった」との電話を残して行方知れず、警察はこの次男が「何らかの事情を知っているものとみて」行方を捜している、というような場合に使われる「なんらかの事情」であると説明されている。
犯人と思われるが断定を避けている優しさ?、本当に事情を知っているだけと思ってる?というようなモヤモヤ感なわけですが、これと似たようなもので「何らかの事件に巻き込まれた可能性がありますね」という言葉を聞いて仰天したことがありますよ。
詳しい状況は忘れたが、数年前にテレビのニュースで切断された遺体の一部が発見されたとの事件を知らせた後に元警察官だか何だかのコメンテーターが前述したようなことを言ったのですよ。
本当に「何らかの~」って言ったんですよ、こういう時の決まり文句なのかしら?
とにかく、切断されてるんだから事件でしょうよっ!
もしかして切断マジックの練習失敗したとかの万に一つの可能性を考慮しているわけ?
でも切断された身体の一部なんだからやっぱり事件じゃないのか?と、物騒な事件とは別の理由でもどぎまぎしてしまった、そんなある日の夕方を思い出しました。

拍手

PR

スピンクはいつも真実を見ている、「スピンク合財帖」 町田康



「スピンク日記」に続く、ポチ(町田さん)宅のスタンダード・プードル(私の憧れ犬種第一位)、スピンクが語るエッセイ第二弾。
弟キューティーに、牧場で飼われていたシードが加わり、さらに愉快な日々となっています。
スピンクのトレーニング、シードの脱走劇、とても楽しい日常です。
脱走劇など、自分の体験を思い出して、こちらまで心臓抑えてしまいましたよ。
シードの言うことはそのまま町田さんが話しているようで、とても不安というか、楽しみであります。

シードの脱走は、みんなでスーパーに行った時に起こったのですが、経緯を説明するスピンクの言葉に大きく頷くこととなりました。

日常の買い物は、家庭内で料理を担当する者がこれをするのが合理的です

ということ。
これ、当たり前でしょう?
うちには料理はしたがらない買い物したがりがいて、たいへんに苦痛なのです。
私は一応料理はするけれど、これとこれを組み合わせてこうしよう、などという上級な腕は持ち合わせておりません。
さらに買った覚えのないものを、メニュー決めたあとで「〇〇があるよ」などと言われたらたまりません。
それを組み込むことにたいへんなハンデが存在いたしますからね(誰が買ったのか?ということが大きなハンデ・笑)。
スピンクの愉快な日記を読んで、思わず目頭が熱くなった瞬間でありましたよ。

それにしても、表紙のキューティー、機嫌悪そうに見えません?(笑)

拍手

来た♪「シャーロック・ホームズ 映像読本」

発売日から約1週間遅れで入手することができました。
原作を読み終えていない私には、エピソードガイドや解説はありがたい。

「シャーロック2」の第2話「バスカヴィルの犬(ハウンド)」で、レストレード警部がわざわざ「休暇だった」と言っていたのには理由があったなんて。
これ、「休暇だけど様子見に来てやった」と多少の恩着せがましさかと思ってたのに。
実は「Death in Paradise」の撮影でカリブ海に行っていたため日焼けをしてしまったことの言い訳を含んでいたなんて。
こんな情報教えてくれるのはありがたいけど、記事中「Death in Paradise」(未)って!
AXNミステリーで「ミステリー in パラダイス」って邦題で放送してるからっ(ついでに言うと面白かった)!

グラナダ版ホームズのジェレミー・ブレットさんが体調を悪くされていたのにはそんな背景があったとか、ショックを受けた「未婚の貴族」はオリジナル設定が追加されていたと知ってほっとしたとか、初心者にはどれもが新鮮な話題。
ドラマや原作に精通されている方がこの本を「物足りない」とおっしゃるのは、これらが基本中の基本だからなのでしょうか。
ならば私は幸運だったということですね。

もうひとつ、「インタビューは読んだことあるものばかり」と指摘されているのも見ました。
断り書きを見て納得、取材許可がおりて事前に質問状を送付したのに「忙しくで無理」と言われてしまい、結果マスコミ用の公式インタビューコメントの再掲だからとか。
再掲とはいっても新訳ノーカット版とのことだし、他の情報ともまとめて一冊になっているということでOKとしましょうよ。

拍手

「第2図書係補佐」 又吉直樹



最近、又吉さんのラジオを聞き始めた(始まったのも10月らしいですけど)。
本に対するいろいろな想いをゲストを交えて語るという番組。
30分という尺もちょうどよくて、語り口とともにたいへん心地よい。
金がない頃古本ばかりを読んでいたので、新刊も読むようになってから本のページが本当は白いということを知った、というのには笑った。
眩しいっ!て(笑)。

この本は又吉さんがおすすめする本が紹介されているけれど、直接その本の感想ではなく、その本から引き出された想いが綴られているエッセイとなっている。
それがまたラジオでの語り口が脳内に浮かんできて、いい感じ。
ここがいい、このページのここに泣いた、などと言われるよりも本への興味を惹かれる。
もっと読みたいのですけど、もうこの連載やってないのかしら?
ラジオで我慢しますか。

拍手

11月のまとめ

2012年11月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1270ページ
ナイス数:23ナイス

神様の贈り物神様の贈り物感想
心を持つということにとまどうチャンスに引き込まれました。匿ってくれた人のかわりに復讐するところなど痛すぎる。矢能に次いで、もっと読みたいと思わせるキャラクターでありました。
読了日:11月22日 著者:木内 一裕
カマラとアマラの丘カマラとアマラの丘感想
命の重みと責任について改めて考える。切なすぎた…
読了日:11月17日 著者:初野 晴
サイコブレイカーサイコブレイカー感想
仕掛けに手が込んでいて覚悟しながら読んだのですが…そのキーがなぞなぞ?それが本筋なわけではないのでいいですが、それまでの緊迫した状況に比べて肩透かし感は否めない。
読了日:11月7日 著者:セバスチャン・フィツェック
サンキュー、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)サンキュー、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)感想
ジーヴス辞職?とは言っても、切っても切れない二人の関係が再確認できてすばらしいです。
読了日:11月3日 著者:P.G. ウッドハウス




読書メーター

「サンキュー、ジーヴス」。
些細な意見の食い違いで別れることになった二人が、ともに新天地と求めた先で再会し、そこでつかず離れずの関係を続けているうちに元の鞘におさまるという。
バーティーとジーヴス、この二人の絆がとっても感じられます。
「恋愛小説かよっ!」とつっこみはしましたが。
DVD発売までにはもっと読んでいたい。
でもホームズもまだあるし、他にも読みたいシリーズはあるし、そうでないものにももちろん手を出したいし。
散漫な読書傾向は続く、ということですね。

拍手

最新コメント

カテゴリー

アーカイブ

プロフィール

メール

AdMax

カウンター

アクセス解析

ブログ内検索

Copyright ©  -- ささくれた日々 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]