ひょんなことから手を出した「特捜部Q」シリーズ。
この三作目は北欧で有名な賞を受賞したとのことで、ボリュームを感じさせない読み応えはそういうことなのだろうな、と。
前二作も、事件はとことん残忍なのに、捜査する側の日常はユーモラスで、その対比がどうかしそうに感じたが、今回はさらにどうかしそうになる。
犯人パートの書き込みがものすごくて、綿密な計画の異常性というか、整然と常軌を逸している感じが恐ろしい。
うっかりすると特捜部Qの面々のことを忘れてしまいそうになる。
そんな陰惨が渦巻くような話なのに光がさすようなラストにも戸惑いを感じたりする。
つまり、振り回されっぱなしだということです(笑)。
事件とは別に、特捜部Qのメンバーの謎がまた小出しにされ、しかも深くは追われていないという…
ハーディがつかんでいるカールの情報って?
アサドがスカイプで口論していた相手は?
ローセとユアサの本当の関係は?
このままでは気持ちのおさまりどころが悪いので、早く何かヒントをください(笑)。