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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   
カテゴリー「本&読書メーター」の記事一覧

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行ったことも行く予定もないけど…「秘密のロンドン」 入江敦彦



タイトルどおり、行ったことないし行く予定もないけれどガイド本を見るのは大好きだし、入江さんのイギリス本は楽しみにしているので購入。
あとがきにも書かれている「ロンドン攻略読本」、そういえば持ってましたよ。
今でもどこかの箱に入っているはず。

行ったことないのでお店情報は入り込めない感がありますが、著者ご本人の姿を写真の中に入れながら読めるのは(実際に映ってもいますけど)また楽しいです。
それがふつうのガイド本は違うところですね。
ロンドン未体験にはPart.3に一番食いついたかな。
「犬のナンパ術」は、写真ももっとたくさん欲しかったです(笑)。
「恋愛よりお金より犬が大事なイギリス人」がとても楽しかったので期待してたし。

観光ガイドとしてよりも読み物として楽しみましたが、やはり渡英経験なしには敷居が高かったかしら?と思わないでもないです。
「恋愛より~」とか「女王陛下のお気に入り」とかの方が未体験者向きかも?
それにしても、博物館のページ。
ぎゅうぎゅう詰めのモグラ…うさうさの頭…夢に見そうですが実際に見たいと思ってしまうのもまた事実(笑)。




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奇妙な出で立ちが頭から離れない、「立腹帖」内田百閒



少しずつ読み返している、ちくま文庫の内田百閒集成の2、鉄道に関する随筆がまとまった「立腹帖」。
漱石先生の息子さんを見送りに行きたいのに火事に出会ってしまった、
不正乗車を疑われるが護身用の名刺でなんとかなった(でも腹立たしい)、等等、
エピソードすべての百閒先生が「浴衣に編み上げ靴でパナマ帽」姿で浮かんでくるからさらにおかしい。
最初の方にそんな恰好の描写をされてはたまらない。

愉快なのはもちろんだが、二等車両に乗れる人が三等に乗って、三等にしか乗れない人の席をふさぐのはよくないというようなお話がひどく気に入る。
そんな百閒先生も、東京から仙台への出張のついでに京都へ廻ったりするのですよね。
なんとも愛らしくお茶目。
だから大好きなのだな。

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まさか?と色めきたった「パラダイス・ロスト」 柳広司



「ジョーカー・ゲーム」
「ダブル・ジョーカー」に次ぐ、出てくる場面はほとんどないのに、強い存在感をみせつける結城中佐ファン待望の三作目ですよ。
「ダブル・ジョーカー」の読後、なんとなく「もう読めないのでは?」と思ったので、応募したまま忘れていたプレゼントが当選したような、妙な興奮がありました。
三話目以降に番外編的なイメージを持ったのはそのせいでしょうか。
三話目「追跡」は、「ついに結城中佐の過去が!」と色めき立ちましたが、まさかですよねえ。
知りたいけれど知りたくない、読者はみんなそんな気持ちですよ。
結城中佐の生い立ち解明にのめり込む男の気持ちがたいへんよくわかる(任務は別にしても)、そんな話でした。
ラスト二話の前後編「暗号名ケルベロス」、D機関の男が任務を遂行したかに見えたその後、予想外のことが起こるというのも毛色が違った感じがして好き。
任務外の独自捜査という変わり種ながら、そこにD機関の教え「死ぬな、殺すな」とは真逆の諜報活動が見られるのもまた結城の存在を強く感じずにはいられない。
教えと、「スパイ活動は汚い仕事、だから紳士にしかできない」、血が通っていながらのクールさに私は夢中なのだな、きっと。

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なぞなぞの答えが知りたい、「阿房列車」内田百閒




一番好きな作家は?と問われれば、たぶん百閒先生と答えるだろう
うっとりするような小説、ユーモア溢れる随筆、紀行文、どれも好き。
へそ曲がりであるけれども、どこかしら正当性があり、かわいらしくさえ思う。
「君のくれるものは長持ちしない、漱石先生のお古のカバンは何年も使える」と言ったとか、
自宅そばまで来た人が、夜遅いからと寄らずに帰ったことを面白く思わず、タクシーでその人の家に先回りして「近くまで来て寄らないとは失礼だ」と注意する、
どのエピソードも愛らしくてたまらない。

最近読み返し始めた「内田百閒集成1」の「阿房列車」でいえば、
ヒマラヤ山系君が訪問先で雨に降られ、
帰りに傘を貸されたら後で返しに来なければならないよな~とか、
御主人のそばにいる人が駅まで来て傘を持ち帰ってくれるのかしら?
あ、でもこの人は自分の次のお客さんだ!、
などと逡巡している様子を語っているのに向けて
「貴君はもういい加減で、おいとましたらいいだろう」と何日も前のことに言えるのが大好き。

で、タイトルについてですが。
山系が車中で話し出した宿賃なぞなぞのこと。
三人で宿屋に泊って、払いが一人10円で30円、
仲居さんに10円ずつの30円を預けたが帳場が5円サービスしてくれた、
しかし仲居さんが2円ごまかして3円だけ返してよこした、
その3円を三人で分けたから、一人あたりの支払いは9円、
9円ずつ三人なので支払い総額は27円、
そこに仲居さんのごまかした2円をたすと29円、
最初にもたせたのは30円だったので1円足りない、
さて、この1円はどこへ?、というお話。

ちょっと考えてみたけれどわからなかった百閒先生は、そんなことよりも今回の旅で足の出た実際の会計の方が気になって、この話はこのまま。
以前読んだ時は、なにやら考えて納得したような気がするけれど、今回読んでみたらさっぱり見当がつかなくて困ってます。
どなたかトリックを教えていただけないでしょうか(笑)。

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5月のまとめ

付き添ったり何だりがあったので、少しずつ読める本が活躍した感じ。
そんな中でもホームズが2冊(一冊は短編だけど)。
ホームズ関連で言うと、ジェレミー・ブレットさんの「バスカビル家の犬」を見て大興奮したので本も早く読まなくては!という気になってます。
が、「原作でもモーティマー先生は犬を連れているのか?」という心配事が。
「モーティマー家の犬」ってスピンオフないかしら?(笑)
先生の遺跡発掘を手伝い、休憩には甘えたおすワンコの日々、見たいじゃないですか。
というわけで映像化希望。

字幕版の「バスカビル家の犬」をちょっと見たところ、吹き替え版はかなりカットがあることが判明。
字幕版では、ホームズの部屋にやってきたモーティマー先生がいきなり「すばらしい頭蓋骨だ!ホンモノが手に入るまでの間模型を作りたいので頭を測らせてください!」などと言う素敵な会話がありました。
このシーンがあれば後に頭蓋骨掘り出してるところがもっと楽しめたのに。
それに、吹き替え版ではわからなかったワンコの名前がスポットだと判明しました!
スポットちゃんだともっと早くわかっていれば名前を呼びながら見たものを…(笑)。

先月読んだ本の話に戻ると、普門館が耐震強度不足で使えないというニュースを聞き、
「がっかりするだろうな、ハルチカ」と思った私はどうかしているでしょうか。
5月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2237ページ
ナイス数:38ナイス

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)
経験したくはないけれど羨ましいことがいっぱいで実に楽しい。
読了日:05月28日 著者:高野 秀行
じぶん素描集じぶん素描集
読了日:05月21日 著者:須藤 夕子(写真),原田 宗典
緋色の研究 (新潮文庫)緋色の研究 (新潮文庫)
タイトルだけは知ってましたが、こんな哀しい話だったとは!
読了日:05月18日 著者:コナン ドイル
我が家の問題我が家の問題
どれも、どうにかしていこうというあったかい気持ちに溢れるエピソードでした。「妻とマラソン」、N木賞作家、何千万損失、と誰かさんを想像しちゃいますね(笑)。独身病、段取り音痴等、ステキな言葉も気に入りました。
読了日:05月07日 著者:奥田 英朗
シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫)シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫)
脳内に、ジェレミー・ブレットさんとカンバーバッチさんが合体して現れるのでたいへんでした。読む順番間違えちゃったし。知ってるからいいけども。
読了日:05月05日 著者:コナン ドイル
犬はどこ? (講談社文庫)犬はどこ? (講談社文庫)
軽妙な文章が、ワンコの生活感をさらに強く漂わせています。
読了日:05月05日 著者:林 丈二
千年ジュリエット千年ジュリエット
夏の大会が終わって次へ向けてとなる直前の文化祭という、吹奏楽部としては一休み的。「決闘戯曲」、真相に気づけた自分が嬉しかった!
読了日:05月04日 著者:初野 晴
飼い喰い――三匹の豚とわたし飼い喰い――三匹の豚とわたし
飼えばかわいく、食べるとおいしい。そう堂々と言える内容の濃さ。
読了日:05月01日 著者:内澤 旬子

2012年5月の読書メーターまとめ詳細
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