1962年に首吊り自殺したとされている祖母ナンシーの遺書を持って殺人課を訪れたライザ(HEROESのダフニだよね?)。文面は遺書だが、祖母の筆跡ではないため殺人かもしれないと考えたのだった。
子連れで大学教授の秘書として働いていたナンシーは、教授に見初められて再婚したが、屋敷の屋根裏から聞こえる幻聴に悩まされていた。
タイプしたはずの原稿の行方がわからなくなったり、かくれんぼの屋根裏部屋に鍵をかけられたり、買ってもいないロープの受取証に自分の名前があったり、ナンシーの感じる不思議な音は「誰かがいる」と思わせられるもの。
それもそのはず、原稿は夫が盗み、人の気配は家政婦アネットが仕掛けていたのだから。
ナンシーのお母さんが精神を病んでいたことを利用して、ナンシーにも同じ兆候が現れたのだと思い込ませるというなんとも卑劣。
ナンシーの筆跡でない遺書は、ナンシーママが精神病院で自殺した時に書かれたものだった。
アネットが、ナンシーのふりをして入院記録を手に入れていたらしい。
自分が娘を傷つけようとしたと思い込まされ、直前までナンシーは自殺しようと思っていた(娘を傷つけないために)のは確か。
しかし、お別れを伝えた時にレイチェルから見せられた絵の裏に書かれていたのは自分がタイプで書いた詩。
それが夫の部屋にあったということの意味を一瞬にして理解し、問い詰めたナンシーの首に夫が手をかけたのだった。
夫は、シングルマザーで美人のナンシーを愛したのではなく、ナンシーの才能を手に入れたかったのだ。
「詩を書き始めた時天才だと言われた、次を期待されている時、詩の神様は僕ではなく秘書のところにいた、だからその詩は僕のもの(大意)」と。
この夫がナンシーの死後、彼女に捧げるという献辞で本を出したのは最低。
この人の行動としては一貫しているけれど。
一度はナンシーの死はやっぱり自殺だった、と落ち着きそうだったのをもう少し調べたいと言い出したのはスコッティ。
エリッサの死を自殺と認めたくなかった自分と重ねてしまったようだ。
「捜査は終了」と直接レイチェルに伝えに行ったことが、真相へとたどり着いたのだから、これはエリッサのことを引きずっていたのではなく刑事としての勘だったのだと思いたい。