クリスの映画が完成し試写会が行われる。
「映画は記録に残る、よくやった」とクリスを讃えるトニー、素直に喜ぶクリスだった。
しかし、この二人以外はモデルにした人物への内心の想いを勘繰っていた。
ボスが主人公の婚約者に手を出す設定はトニーとアドリアーナの仲を疑っているということ、ラストのボス惨殺は恨みの気持ちの表れ、と。
カーメラにそう聞いてしまったトニーはもうクリスの何もかもを疑ってしまう。
最近姿を見せないのは後ろめたくて避けているからだ、と。
クリスはクリスでカーメラの言い掛りがトニーの気持ちであるかのように、この前褒めてくれたのに本当は怒ってるのか…と。
カーメラが何も言わなければ二人とも幸せな気分でいられたのに。
トニーはメルフィの前で涙ぐんじゃいましたよ。
確かにアイディアを出したけれど、クリスにそんな含みを持たせた悪賢いことできるわけないでしょ。
映画でトニーらしき男を演じるのはDaniel Baldwin。
あの腹は…役作りなのか、特殊メイクなのか、本当なのか…(笑)。
トニーの本物腹テーブルにはかなわないけど。
今回も映画鑑賞時(脚本家の言葉を確認するためでしょ?)におやつをのせて健在。
ええ、意図的に避けてる話題がありますよ(泣)。
トニーの「ジョニーみたいに刑務所の中で終わり」って言葉は積み重なった刑期だけではなく、肺癌の情報からってことか。
飛行機代を払ってまで名医の治療を受けたが下された診断は転移があって余命数ヶ月。
刑務所に入って健康的な生活を始めた途端の発病、もう手の施しようがないなんて。
病棟付きの元医者囚人の「あれだけ治療をしたのなら癌も弱ってるはず、3ヶ月なんてことない」という言葉は本心だったのかな。心理的刺客だった、なんてことはないかな。
だって、ジョニーは彼の言葉に勇気付けられて、好きなことして(タバコだけだけど)、昔の派手な話を披露して、ちょっとだけでもNYのボスだった頃をかみ締めたと思うもの、彼を信用していたもの。
思ったよりも進行が早く、あっという間に意識混濁。
刑務所にいながらもジニーと娘たちに看取ってもらえただけ幸せだと思わないといけないのかな。
意識がはっきりしていないジョニーの靴をぴかぴかにし、最期のタバコをすすめるジニーにもう…。
先週、フィルの見つめるジョニーの写真がかっこよすぎたのは今日を迎えるための演出だったのかな。
ジニーとのエピソードがあってから、とても好きな役だった。
みんなの前での最期が娘の結婚式から連れ戻され泣く姿となったけれどそれは変わらない。
かっこ悪いなんて思わない。
さよなら、Johnny Sacramoni。
何故、ジョニーが死ななければならないのかというと健康上の理由から半引退を決めていたフィルをもう一暴れさせるためのようだ。
トニーBに弟を殺され、NYの跡目争いで子分を殺され、ジョニーもいなくなった。
元々血の気の多い男だから、健康なんて気にしてる場合じゃないとなっても不思議ないよ。