1928年、突然子どもが行方不明になり、5ヵ月後に引き合わされたのは別人だったという実話に基づいたお話。
これ、中盤でわかる連続殺人農場側というか犯人側の事件記録みたいなものを先に読んでいたので、映画を見るのが恐くてたまらなかった。
見てみたら、犯人側については必要なこと以外一切触れられず、わが子を愛し、信じて待ち続ける母親、腐敗警察に立ち向かいそれを支援する者、というあたたかいものになっていて一安心。早く見ればよかった(笑)。
クリスティンに近づいた牧師は、最初こそ対警察の自分のためという部分もあったかもしれないが、一人でも闘うという彼女を全面的にバックアップ、告白を99%は信じながらも「まさか(あってはいけないこと)」という想いのせいでサンフォードに死体のある場所を掘らせるが、わかっていたはずの最悪の事実に彼を抱きとめる刑事、受け止めてくれる人はいるのだと信じる気持ちが生まれてくるようなものでした。
これが、同じように誘拐され、なんとか脱出し恐さから隠れ続けていたが両親に会いたくて現れた少年の告白で、「ウォルターもどこかで生きている」と信じる心の支えを見つけたクリスティンの後姿を追う印象的なラストにつながるのだなと感じました。
そうですよね、凄惨な事件を前面に出すわけないですよね。本当は、農場に大人はゴードン一人ではなかったとか、サンフォードとゴードンにはもっと語られていない事実があるとか、サンフォードはウォルターに関してもっと重要な告白をしているとか、聞くと気分が悪くなることばかり。なので、映画の力を強く感じるものでありました。
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