パブで暴れたジョンが、店主や客に押さえ込まれている間に死亡した。ジョンの頭には電気火傷のような痕がいくつもあった。それは彼の兄マックスの未来予知実験装置によるもの。しかし死因は殴られてできた血腫によるものらしい。捜査にはその日のジョンの足取りが重要なのだが…。
そういう世界の絡んだ話を見たり読んだりすることに抵抗はないが、現実には予知は基本的に信じていないので、なんだかなあ…なお話でした。パブの男にネクタイのことを言われて「初めて会ったのにネクタイのことを知っている!」と驚くスコットはどうかしていると思うし。
「ある」という前提で見れば、科学では説明のつかない力を持ったマルが気象情報に固執している描写は、精神の均衡を保つため自らに課していたのかな、と辛い胸のうちが伝わってくるような。
で、事件ですよ。
ジョンのパパが「彼への愛情には限界が」と言っていたのは、予知能力を持て余していたのではなく、本当の父親(マル)を知ってから…やはり狭い社会での相関関係が底には流れているのですね。
昔、小学校を無人トラックの突撃から救った英雄マルのせいもあり、この村ではそういった力を過信する向きがあるらしい。赴任してきた牧師は、村の体質には勝てなくて信者を増やせなかったことで異動命令を受ける。その異動命令をジョンが先に知っていたから、きぃーっ!となって殴りつけたというのが真相。だから本当に異動通知が来た時、あんなにわなわなしてたんだ。
牧師は、弟の死で娘クリスティンの洗礼式を延ばそうとしたエマやマックスにもご立腹で、血筋を引いてるかもしれないクリスティンを神のもとにつかわすことで予知能力の呪縛から逃れられると一方的に洗礼を結構。こうなると予知能力だとか、信仰だとか、占いだとか、わけわからないです。教会の前で占いやってるのもすごいし。私が無神論者だからそうなのかな。
マッドサイエンティスト・マックスもすごかった。弟の死の捜査をしている警部たちに「クリスティンが泣いたのは俺が着く前だろっ!」と、能力に固執。この兄ちゃんは遅かれ早かれ命を落とすことになってただろうな。だって、ジョンの能力を競馬に使わせてたんでしょ、開発装置という名の拷問具で。そうだ、被害に遭った馬券屋、「フロスト警部」で警部と仲良し(?)の新聞記者サンディでしたね。前歯のすき具合でわかりましたよ。
カリーは、オーディションから少し距離を置くつもりなのか、旅回りの劇団に参加するようです。教育~等と言っていたので学校を回るのかな。出発の日、マルが「彼女は大丈夫」と言っていたので大丈夫なのでしょう(笑)。
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COMMENT
無題
久々に壊れた人だらけだったので、ほっとしました。
やっぱミッドサマーはこうでなくちゃ(爆)
あの村人たちにとっては教会なんてただの建物にすぎないんでしょうね〜。
牧師は出世欲が災いしていずれは身を滅ぼしたことでしょう。「私のエマ」とか言ってましたよね。違うだろー^^;
馬券屋(もとい新聞記者)サンディ、こういう役上手いですね!(笑)
カリーは旅立ってしまって、これから出番減るのかな?
Re:Ayanoさん
警部もこれでこそ、と思ったかもしれません。
私は千里眼とか予知とか、信じるほうではないのでそれで納得してしまう部分は入り込めませんでした。
でも、マルの科学情報に固執してるところには悲哀を感じました。
サンディの人は、職業がそのまま馬券屋にスライドしたような役でしたね。
まったく違和感なく、前歯もそのままなのですぐに確認できました(笑)。
無題
牧師さんの暴走でしたね~。逮捕されても罪の意識がなく困ったもんです。
マルはTorchwood「恐ろしき村」で人食いおぢさんでした。どおりで人間離れしていると思いましたよ。(笑)
Re:さとうさんたさん
信徒が増えないのは、村の体質ではなく牧師のせいとしか思えません。
>マルはTorchwood「恐ろしき村」で人食いおぢさんでした
え~っ!!気付きませんでしたっ!
なるほど、こんな過去があればそうなっても仕方ないかな、とどっちが後でも先でも納得できてしまうのが不思議(笑)。