なんでしょうか、この本は(笑)。
見返しの説明そのままですよ。
世界が塗り替えられ、不穏な≪告白≫文学と。
不穏な空気に終始包まれ、居心地悪いのに居続けたい、そんな本ですよ。
つまり、かなり私好みなわけですよ。
どれが誰だとか、それはネタばれだとか、何を書いてもよくない気がする。
でも逆にそんなこと知ったってこの何重にもある視点の中ではどうでもいいと思う。
再読したら、思い返したら、また違ったことが見えるかもしれない。
一見ピントが外れたような、話し出したら(書き出したら?)止まらない、混乱したように詰め込まれる言葉に、人間の頭の中や本当のふだんの話を突き付けられたような気がする。
主人公といえる彼ら以外もかなり興味深い(当然だけれども)。
特にびんちゃん。
彼女の整形手術への考え方、
目や鼻のかたちが同じなことより同じであることに、きっとわたしは気づくでしょう?これは個人的にずしんときました。
そんな、すべてに気が抜けなくて、どこかに引きずり込まれるような、そんな読書でした。
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