映画(
「ゴーン・ベイビー・ゴーン」)にもなった4作目、
「愛しき者はすべて去りゆく」の後日譚を最終巻にもってきたことに納得。
あのラスト、パトリックとアンジーの決定的な意見の違いにはどこかでもう一度向き合わなければ終わりは迎えられなかっただろう。
アンジーと結婚して娘がいることから、パトリックが選ぶ道は見えていた気がする。
そこへ行き着くまでの心の揺れが見事だった。
この件に手を付けると決めた時に既に選択は決まっていたかとも思われるが、その中で今までの自分とこれからの自分を、まわり全てと一緒に包み込める姿を刻み込めてよかったよ。
正直、事件は16歳の少女に操られて…という気がしないでもないが、パトリックはそんなことに恨み言を言うような人ではないのでこれでよし。
このシリーズ6巻はそれぞれ独立した事件なわけだが、パトリック・ケンジーが自分の大きな傷を愛せるまでの大きなひとつの物語だったなあと受け止める。
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