少しずつ読み返している、ちくま文庫の内田百閒集成の2、鉄道に関する随筆がまとまった「立腹帖」。
漱石先生の息子さんを見送りに行きたいのに火事に出会ってしまった、
不正乗車を疑われるが護身用の名刺でなんとかなった(でも腹立たしい)、等等、
エピソードすべての百閒先生が「浴衣に編み上げ靴でパナマ帽」姿で浮かんでくるからさらにおかしい。
最初の方にそんな恰好の描写をされてはたまらない。
愉快なのはもちろんだが、二等車両に乗れる人が三等に乗って、三等にしか乗れない人の席をふさぐのはよくないというようなお話がひどく気に入る。
そんな百閒先生も、東京から仙台への出張のついでに京都へ廻ったりするのですよね。
なんとも愛らしくお茶目。
だから大好きなのだな。
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