海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。
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ドイツの歴史部分となれば、そちら関係のことだとある程度想像できてしまうわけですが。
どうかしていた時代にどさくさで通過してしまった法案のために苦しめられる、何年たっても、何重にも、のしかかってくる戦争というものの恐ろしさ。
平和ボケしているものには別の意味で辛いものがあります。
戦争とはみんながどうかしていた時代だと思う。
そこで行われたことは法律では裁けないと思う。
かといって無実であるわけではないと思う。
でも何を根拠にするべきなのかがわからないです。
主人公の知る被害者は、温厚で尊敬に値する男だったが、
加害者が知っているのは残虐な行為を指示した男。
今誠実ならそれでいいのか?とかそういう問題ではなく、
法律の抜け穴を追及する物語なのでしょう。
ただ、こんな重い話なのにこんなに読みやすくていいのか?という気がします。
シリアスな物語はかしこまっていなければならないということはないですけども。
読みやすく、淡々と進むところに、あとがきにあるような著者と同窓生たちの名前の持つ意味みたいなものを感じます。
表紙見返しに、主人公と年配弁護士の法廷バトルみたいなことが書かれていますけれど、それはちょっと違いますね。
この点を期待すると肩透かしだと思います。
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