世界のミステリーイタリア特集で初お目見えした「モンタルバーノ」全10話。
録画しておいたのをようやく見終えました。
ミステリー、警察捜査としては「?」なことも多々ありましたが、たいへんにおもしろかった!
サルヴォ・モンタルバーノが、日本語タイトル通りに人情刑事だし(「?」捜査の元とも言う)。
危うく横領班となりそうな人には「私に届けてたのがこの日だったとすればいい」とか、捕まえて刑務所に入れた男のお母さんを家政婦さんとして雇ったりしているのです。
かといってそこに情感入りすぎた湿っぽさはなく、さりげないのがニクイです。
また、サルヴォの部下たちも個性的。
副警視のミミ。
見た目は一番好きです。
最近の写真など、いい感じに年を取ってきて益々いいです。
それなのに、過去に付き合っていた女性たちとの親密写真をアタッシェケースに入れて持ち歩くというお粗末さ。
何でも、自宅に置いておいたらベバ(婚約者)に見つかっちゃうからだとか。
スナップ写真じゃなくて、好みのサイズにプリントさせたような特殊な大きさであるところがまたおバカっぽくて好き。
始まった頃はモンタルバーノのライバルみたいなこと言ってたり、サルヴォと恋人リディアの間に入ったりと地味に活躍していたはずなのに、後半は女性好きでマリッジブルー…とほとんど仕事してない。
でも許す。
ファツィオが警部だということも最終話で明らかになりました。
名前がジュゼッペということも、大学に通っていて卒論間近だということも。
…警部が大学生?
大学生でも警部になれるの、イタリアは?
それとも警察とは全く関係のない学問を勉強中なのでしょうか、動物学とか(逆トトリ?)。
この人はとにかくサルヴォに忠実で、気が利いていて、安心できます。
前日に忍び込んだ屋敷で事件を発見し、匿名通報をしたのがサルヴォだということを見抜いてもそれを咎めず、「昨夜は手袋してたんですか?」と聞くところ等、気が利き過ぎだ。
そして、カタレッラですよ。
署内の電話を取り次ぐのが主な任務。
しかし、名前は覚えられない、一人の名前を分割しちゃう、話もいつも要領を得ないし、いつも騒々しい。
何故に彼が電話番?と思ったけれど、次第に彼がなにをやらかすかが楽しみになりましたよ。
一斉捜査みたいな時に大勢で出向いている中にちゃっかり彼がいたりします。
「よし、手入れだ、みんないくぞ!」の掛け声に反応して、本当は頭数に入っていないのについ行ってしまった、そんな感じがお気に入りです。
署内のみんなもそうだったようです。
カタレッラからの電話なら要領得てなくて仕方ない感があふれているし。
厄介払いとしてコンピュータ研修に追い出されたら、首席で修了というみんなの知らなかった才能を開花させてきたり、それもまた魅力。
なんといっても、思いやり溢れてます。
大晦日に署内で一人のミミを気遣ってパーティーから戻ろうとしたり、事件を通じて一時預かりの犬(オルランド)を飼うことになって大喜びですよ。
オルランドのことに関しては、保護した時の「何、遊びたいのか?でもまだ仕事中だからな」とサルヴォの方をチラチラ見てるのがきゅ~とでした。
オルランドの写真を見て「かわいい、愛らしい、すばらしい」を連発してるのもよかった。
何枚も繰っているけれど、違いがわからない写真だったな(焼き増し?)。
あ、ミミのコレクションと同サイズだったみたい。
こんなカタレッラだから、サルヴォの命でパソコンを調べることになって一日署を開けたら翌日に「昨日の昼からカタレッラがいないっ!」とみんなが大騒ぎするのもわかるというものですよ。
今の副本部長とは険悪だけれど、署内はみんな仲良しで安泰でたいへんによろしいです。
坂が多くて趣きある建物を見るのも楽しみなので、是非続きを放送してもらいたいものです。
2013年も作られているみたいだし。
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