「開店休業」、「フランシス子へ」がとてもよかったので、もっと吉本隆明さんとフランシス子との話も知りたいなあ♪と手に取りましたが…ちょっとキツイものがありました。
家で飼えない猫にごはんをあげることに否定派であるからかもしれません。
ハルノさんほどの覚悟があるのならば、否定派であることもおこがましい気もします。
「猫好きは犬も好きだけど、犬好きは猫が嫌い」という括りも…。
犬派なだけで猫が嫌いなつもりはないけれど、ごはん問題に対しての自分を思うと潜在意識を疑い出しそうです。
そういったことを置いておかないと、精神的にキツイです。
フランシス子の死を受け止める吉本隆明さんを見ていると、ハルノさんがフランシス子の死を哀しめないというのは、どこかで聞いた覚えが…。
まさが旅立った後の私のことを姉が言ったのとよく似ている(最近聞いた)。
もうちょっと「うふふふ」な気持ちになれると思っていたのですが、やはり上に書いたようなことを置いておいたつもりでも心に引っかかって、動悸がしてくるような読書でした。
決してつまらないわけではなく、猫ちゃんたちとのエピソードはニコニコしてしまうのに。
ただ、自分を責めるような、そんな気持ちがチラ見えして、でもそれは自分が間違っているということにもつながって…と、決して正解のある問題ではないのに求めてしまう、そんな堂々巡りが重いのです。
でも読まなければよかったとは思いませんよ。
読んでよかったですよ。
PR
COMMENT