夫ではない男性の子どもを妊娠したというヴァイオレットが、女医シャーロットの診療所へやってきた。
彼女の願いを断ったシャーロットだったが、動揺した様子が気にかかり自宅を訪ねると…という導入部。
シャーロットが何に巻き込まれたのか?これが肝です。
当時としては自立した女性で、私生活では不倫の関係にある男性ルイスがいて、ルイスの奥さんグウェンが彼女の患者で、とくれば、なんとなく想像はできますよね。
でも、そこにヴァイオレットとその家族はどう関わるのか、そう考えを巡らせると…
ルイスの怪しさが何をもっての怪しさなのか、そういう心理サスペンスですよね。
想像ついたとはいえ、壊れ加減は容赦ないですね。
でも時代ということもあるでしょうが、えげつなさは感じられず、ルイスの葛藤に希望さえ見えるようです。
たまたま本を探していたら、オススメされてきた本です。
タイトルも好みだったので、つい購入してしまいましたが、「待望の本邦初訳」とあります。
「バーナード嬢曰く。」の裏表紙、「ディックが死んで30年だぞ! 今更初訳される話がおもしろいワケないだろ!」という言葉が常に気になっていたので、ぎょっとしてしまいました。
が、大丈夫でした(笑)。
この本は60年以上前のものだけど、著者の死後まだ20年程度だからでしょうか。
意味不明ですね。
帯に、「“怪物領域“に魅入られた者の苦悩を見つめ続けたひとりの作家 マーガレット・ミラー」とあります。
他の本も俄然気になってきました。
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