あんた、誰?
手記が一段落して、ウリサール警部が介入してきて明らかになるまで、ずっと気になってました。
出て来た人を、登場人物紹介欄で確認しながらという、困ったタイプの読み手なので、これは本当に混乱しました。
まあ、出てくる人を順番に消していけば、彼女しかいないわけですけども。
でもさあ、ふつう、「わたし」ってなっていれば、最初の方に名前があるものじゃないですか。
これがすでに読み方として間違ってるわけですけども。
大金があれば…というみんなの語りが痛々しく、願望ではすまずに行動を起こした彼らは浅ましく、金周辺の人間ドラマに酔いました。
彼女も、元々は復讐できればそれでよかったのかもしれないですけど、やはり大金が目の前にあると…ということだったと思いたいです。
それにしては、代筆とか金の隠し場所への機転が利きすぎているような気もしますけど、賢い女性だったということなのかもしれません。
そういう意味で、正体がわかった読後でもやっぱり、「あんた、誰?」という気持ちがするのでした。
クリスティーのアレっぽい気がするのも、考えすぎでしょうか。
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