時系列的にはタイトルの順だけど、私が読んだのは「さよならの手口」→「依頼人は死んだ(短編)」→「悪いうさぎ」です。
しかも、他社の文庫「プレゼント」にも葉村モノがあるらしいですが読んでません。
何が言いたいかというと、この前も書いたけれどやっぱり時の流れの順で読みたいなと思ったわけです。
うさぎの常夜灯とか、光浦の存在感とか、相場みのりとか、順番あってこそじゃないですか。
起きてる事件だけなら順番など関係ないですけれどね。
でも、葉村シリーズとするならばやはり彼女の周りで何があったか?は重要ですよね。
ということは、お姉さんを含む家族との問題は読んでない中にあるのかな?と思うと益々複雑です。
長編も短編も、人間の闇の部分が強く出ていてえげつないものでありました。
それ故に、解決後もすっきりするわけではないです。
そういう話は好みでもあるので、読み甲斐がありました。
いやな感じがどんどん出てくるという意味で言えば、「依頼人は死んだ」がお気に入りかなあと思います。
長編の「さよならの手口」、「悪いうさぎ」にしても、メインの事件の外にまた違うものが出てくるので負けてないのですけどね。
まわりと自分の接点をできるだけ少なくしている葉村が、「悪いうさぎ」でちょっぴりだけ女性的な揺れをしているのは、多くを語られない分余計に印象的でもありました。
「悪いうさぎ」から「さよならの手口」まで10年以上あるようだし、ほとんど同じ時間進行で葉村も年を重ねているので続編はどうなるのでしょうか。
つまり、最新作で四十代の葉村ですから早くしないといろいろ体力的にたいへんなのでは?といらない心配をしてしまうということです。
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