みんなに見送られネイトは土に返りました。
3年前の手術の時に交わした生前契約で火葬を希望していたが、先日のやり取りで今の希望は樹木葬ということを知っているデイヴィッドはネイトの希望をかなえることにする。
案の定、ルースは反対。自分が何一つ知らない間に倒れ、手術、そして死となったこのこと自体を受け入れられないからだろう。
どうして主治医を呼ばなかったの? 術後の様子は本当に大丈夫だったの? 鬱陶しいけれど責める気になれない。
だって埋葬時はフィッシャー家のお母さんになっていたもの。
暴行犯の幻影に悩まされ埋葬に立ち会えないデイヴィッドを連れてきたのはルースだもの。
葬儀前夜、ネイトの身体を清めながら受け入れる気持ちになれたのだと思う。
臓器提供を希望していたとは知らなかった。
漠然とではあるものの、早く逝くことになるとの想いがあったのかもしれない。
一人で勝手に準備していたネイトとは違い、ブレンダは怒りを持つことでネイトの死に向かおうとしているかのよう。
マギーに暴言、マヤにはそのものズバリに粗相の叱責。
「身重の妻に他の女の娘の面倒見させて死ぬまでやってた」言葉にすると本当にえげつないけどその通り。
気持ちの向く先があるなら今はそれが怒りでもいい。
埋葬後どんな想いでルースにマヤを預けたか、やっと泣けたのがビリーの前だったとか考えると…お腹の子には辛いことがないよう祈るだけ。
兄さんの死で憔悴しきったデイヴィッドは暴行犯の幻影に悩まされるが、今度はキースだけじゃない、ダレルとアンソニーもいる。
ベッドサイドで気遣う様子にきっと大丈夫、と根拠はないけど涙…。
「デイヴィッドの火葬場案に反対する人がいなくなっちまった」というフェデリコの反応を一瞬咎めたヴァネッサ。
フェデリコの本心でもあるだろうけれど、心の置き場のなさ、どうしようもなさが感じられるシーンだった。
ジョージは治療を受けて正解だったのですね。落ち着いた義理の父親らしい態度で葬儀に参加しれくれました。
でもマギーはどうかな。出席すればブレンダが穏やかでないのはわかりそうなもの。
でも来なきゃ来ないで後ろめたい証拠と思うか。
どっちにしても怒りは買うことになるなら送る人が多いほうがネイトのためか。
今さらですが、SFUで死者が語るのは彼らに見ている人が言って欲しいことを喋らせているのですよね。
本心でなくてもそう言われた方が楽とか。
だからネイトがブレンダに不満をぶちまけ、ナサニエルもデイヴィッドに辛い言葉を浴びせるのですよね。
見ていて苦しくなるようなことの連続だったのに…ジョージとフェデリコが隣り合ったらフェデリコばっかりが重いだろ…(ネイト埋葬時)と吹いてしまい自分のつっこみ体質を呪う。
今日のマヤちゃん パパがいないことが寂しくてたまりません。
苛立つブレンダに不穏なものを感じるのかルースに預けられてもブレンダを振り返りませんでした。
でも「○○ちゃんのお母さんもそうだったでしょ?」と死というものを聞かされて「ほ~」と頷く顔はやはり大女優の貫禄でした。