バンテージ・ポイント大統領暗殺の前後を、シークレットサービス、私服刑事、旅行者…といくつもの視点から同時刻に何があったのかを見ていく映画。
本でもインタビューや取材形式で多方面から一つのことを語りながら進んでいく話はわりと好き。
そばにいたから会話をしただけと思われた人が別視点になるとそこにいることにこそ意味がある。
それまで姿を見ていたにもかかわらず、視点が変わることで違った役割が浮かび上がってくるのも私は好き。
でも、いくらそれぞれの視点になるからと言ってもあの人が途中から出て来なさすぎで役割わかっちゃうのが問題。
さすがはジャック、私のジャック嫌いを裏づけするかのような役だった。マシュー・フォックスに恨みはないけど。
それまでの繰り返しがコンパクトだったのに対して、最後のカーチェイスはチェイスしすぎ(笑)。
ここではもう善悪の配役ははっきりしているのに、どっちが悪かわからなくなるくらいだった。
ダージリン急行疎遠だった三兄弟が、父親の死をきっかけに、長男の企画でインドへ心の旅に出かける。
「インド旅行」という言葉に吸い寄せられて見てしまったのだが想像と違った。
「インドなんて二度と行くか!ボケッ!!…でもまた行きたいかも」という本のせいで、町にあふれる野良ウシやインドの人々と闘うエネルギッシュなドタバタ珍道中を期待した私が間違っていたようだ。
コメディ部分もありだが心の再生物語。
オーウェン・ウィルソンには幸せになって欲しいと思っているので、包帯姿を見たら映画と現実の区別がつかなくなりプチ・パニック(笑)。
川に飛び込んで少年たちを救助できるくらいなので心配は無用だったが。
ミストこれはDVDで視聴。なので白黒バージョンの方が怪物を薄布でくるんだような、認識できない気味悪さが増して好き。
賛否両論あるらしいが、私にはよかった。
原作とは違うけどこっちのエンディングの方が私はお気に入り。
「ボクを怪物に殺させないで」という約束で想像ついてしまうということなのだろうが、これがあるからこその最後の車内のシーンと、最初の方で「子どもたちのために!」と一人勇気を振り絞ったご婦人との対比が効くのです。
軍が秘密実験に失敗して怪物来ちゃいました、が恐いのではなくそこから引き起こされた異常事態での人間の恐ろしさですよ。
食傷気味、と言われている方もいますが私が映画慣れしてないからOKと思えるのかしら?
怪物が来た→なんとかしよう、怪物が来た→神のメッセージ、怪物なんていない、のグループに分かれていたのが再編されていく過程も気持ちを煽ってくると思うんだけどね。
名前も最初の方に出てくるし、一つのグループのリーダー的存在だったAndre Braugherはどうしたかね?
他の役の彼をあまり知らないが、ペンブルトンだったなあ(笑)。
小説だともっと年寄りでもっと嫌なヤツなので、ペンブルトンくらいでよかったと思える。
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COMMENT
無題
ジャック、わかりやすい役柄でしたよね(^^ゞ
もうちょっとバレないような展開はなかったのかな・・・
とそこはかなり残念です~
ジャック目当てでみた私だってそう思いました(笑)
Re:無題
狙撃犯見つけにいくのに「ついてくるな」とか、全く出なくなったところの電話+報道映像見て「なんてことだ…!」ですからね。
逆にこれでジャックが関係していなければ詐欺です(笑)。
マシュー・フォックスは何を見てもジャックにしか見えないのでかわいそうだな、という映画でした(ウソ)。
無題
「ミスト」ですが・・・
>原作とは違うけどこっちのエンディングの方が私はお気に入り
私はこのラストの父親の決断に相当ショックでした。これが男の愛情なんだと。母親なら絶対にできないと思う。これが男親と女親の違いなんだとまざまざと感じました。
Re:無題
>ラストの父親の決断に相当ショック
ショックはショックでしたけど、その後冒頭で自宅に帰るなんて自殺行為とまで言われたご婦人が子どもたちと一緒に救助されている姿との対比が効いていたと感じました。
おっしゃるように、母親だったらいくら「僕を怪物に殺させないで」と言われていたとしてもわが子に手をかけることはしなかったかもしれませんね。
そこがやっぱり命懸けで帰宅した女性との対比につながっているのかも。