1963年に公園で16歳の少女サマンサがドレス姿の遺体で発見された事件。当初は素行の悪さから自殺とされていたが、サマンサが落とされるのを目撃したという男性が名乗り出てきた。報告書には肺に水がなかったと記されており、殺人事件として再捜査される。
肺に水が入っていないとの検視記録があるのなら何故自殺と見られていたのかが不思議。1963年だからってことはないでしょう。それほど当時のサマンサ=サムの行動は異端だったということなのだろうか。
時は性同一性障害が病気と見做されていた時代、今だってそういうものがあるというだけで奇異の目で見られることに代わりはないのかもしれないが(スコッティとヴェラだって「女だけど心は男で、男が好きだったの?」と混乱気味だもの)、今ならサムももう少しだけ自分と向き合えたかもしれないし、ドムもサムにもっと早く心を砕いたかもしれない。
治療と称する電気ショックで廃人と化す寸前のサムの最後の願いをきいてあげたドムを逮捕しなければならないのが法律。直接殺した、殺されたの二人には事件ではなかったのに。教室でいじめられているのを助けなかったことを含め、ドムは背負うと決めたことを40年間背負い続け、これからもそうなのに。再捜査されなければよかったのに…と思うような事件だった。
昨シーズン、文句を言いすぎたのか、今シーズンはとてもCCに好意的(笑)。
関係者間をぐるぐる回ってウソや仄めかしに惑わされているだけに見えた「捜査」が、実は被害者や事件を浮き上がらせるためにどうしても必要なことだとようやく最近気付きました(笑)。見始めた当初は無意識に感じていたのかな?
CCのメイン登場人物は、実は事件にとっては主役ではありえないのですよね。だから警察としてその捜査はどうよ?なんて思ってはいけないのであります。
ここまで引っぱってきたスコッティの内務調査、ようやく「30日の停職」との通達。しかし、ボスはスコッティに「仕事を続けろ」と。処分の変更を内務と掛け合って結局はボスが30日の停職。やさぐれていた時には突き放した態度だったけれど、スコッティが刑事としての自分を取り戻した今、全力で守ってくれるボスはやはり理想の上司。絶妙のタイミングでどやしつけてくれたジェフリーズもね。期待に応えるのだぞ、スコッティ。
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COMMENT
無題
今回の事件、サムの最後はせつな過ぎました。
それでも好きだったドムの手にかかったのは、
彼女にとって救いだったのでしょうか。
自分らしくあることを否定されたら、
どうやっていけばいいのか、わからなくなりますよね。
こんな事件が減っていけばいいなと思います。
ボス、こんな形で食らった停職ですが、少しは休めるかな?
こんなことでもないと休暇を取れないってのも微妙ですが、
早く復活してほしいです。
Re:Anneさん
納得済みなら殺していいなんて線引きがあってはならないというのもわかっていますが。
ドムがこの40年をどういう想いで生きてきたのかを考えるとどうしても…ですね。
いい子にかけられた言い掛りは全力で守ってくれるボスはアッパレでした。
こういう背中を見て人は成長するのだというまさにお手本です。
スコッティもこれで大人になってくれたことでしょう、そう信じたいですね。
無題
時代が違うからまかり通っていた差別絡みの事件が解明される話は本当に観ていて辛いです。その事実を知るのも大切なことなのだと思いますが。
Re:Garotoさん
ドムとサムが人間として気持ちが通じ合っていたことがせめてもの救いなのでしょうか。
切ないけれども美しさも感じられました。
サムを病院にいれてしまったお父さんの苦しみも痛々しかったです。
経済的にも精神的にもいっぱいいっぱいで、そこへ死の知らせでは病院へ入れた自分を責めることになるのも無理ないです。