母親の代から30年も連絡をとっていなかった伯父レックス・マスターズに会うため、アメリカからフェイス・アレグザンダーがやってきた。
彼女の素性を聞いた庭師マイルズは、「姪一家は飛行機事故で全員死亡した」と聞いていたために複雑な想い。
状況を問い質そうとレックスを探すが遺体となって発見された。
そして、レックスの遺産は誰の手に…?
バーナビー警部にしては珍しく、何故飛行機事故で死んだなどという嘘をついたのか、次々と現れる遺言状、とかなりミステリアスな展開。
レックスは不動産はあるけれど手持ちがないという典型的な昔の金持ち(いいのかな、こんな表現で・笑)で、お隣さん、庭師、家政婦、と遺産をちらつかせて心を弄ぶ様子は悪でしたねえ。
フェイスのお母さんの友人ルシンダを騙したような仕打ちにも反省の色なしだったなあ。
でもいろいろ見てると、今更レックスの悪行を聞いたって誰もなんとも思わないような気もするのにね。
ルシンダの息子のお母さん愛が妬ましかったのかもとさえ思える。
それまでがどんな人だったのかはわからないが、1年前までの10年にわたってフェイスの夫に言われるままに何万ポンドも送金し、それが裏切り行為だったとわかって飛行機事故で死亡という名の縁切りをしてからですものね、遺産のちらつかせは。
この失った数万ポンドがレックスの最後の感覚を狂わせたのかも…と同情心が芽生えないでもない。
ミステリアスな展開も珍しいけれど、ラストの奇妙な友情の誕生もまた珍しいかも。
警部とジョーンズがフェイスの夫を放置して嬉しそうなのも(笑)。
まあ、これくらいのことされても仕方ない人だ。

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