デクスターはルディが冷凍庫キラーとの確信を持ち、デボラのことを含め全ては自分への呼びかけであったことを解する。しかし、どこに行けばいいのか?
部屋にあるはずの手がかりから導き出した行き先は生家。母親の逮捕歴から家を割り出し向かう。
刺激された記憶に浸っていると出迎えたのはルディ。そしてデクスターのかけた言葉は「バイニー」。幼い頃、ブライアンと呼べずに使っていた兄さんの呼び名。そう、ルディはデクスターの兄ブライアン。
母親の殺されたコンテナ事件、ハリーが救出したのはデクスターだけだったがその場には血の海で二日間を共にした兄ブライアン=ルディもいたのでした。
記憶に蓋をしモーガン家で愛情に包まれたデクスターとは違い、ブライアンは終始陰惨な状況から抜け出せず、反社会性人格障害として病院にいた。退院後必死に弟を探し、自分こそが真の理解者であることを告げに現れたのだった。
バラバラ死体は母親の死に様、カラフルマニキュアは母親の好み、すべてデクスターの記憶を呼び覚ますためのメッセージ。
偽の家族=デボラを一緒に始末して本当の理解者家族の出来上がり、がブライアンの描いたゴール。
デクスターの選択は…ハリーの教えを守りました。
デボラのことが好きだし何も悪いことしてない、そんな人を殺せない。殺されるべきは何人もの人を殺したブライアンの方だ、と苦渋の決断。
あれがデボラじゃなくて例えばこの前のセラピストだったらブライアンの言葉通りになっていたかも。
周りの人と同じように愛する家族や恋人をもつふりをする。でもいつしかそれはふりだけではすまない自分の一部にもなっているはず。「ふりをしろ」のハリーの教えはそう見越していたとしか思えない。
デクスターだけでなく、警察仲間もエンジェルの機転からルディの本名がわかり現場と目される生家へ急行。捕り逃すがデボラは無事。
この後の付け狙いが恐い。あくまでもブライアンにはデボラが邪魔。
しかしそこは心の理解者、何をするかはお見通しだった。デクスターはブライアンの作業部屋で辛い辛い決断。
冷凍庫キラー事件は「被疑者自殺」で幕を閉じることに。
思い出してしまった全てをまた封じ込め、デクスター・モーガンとして生きていくのでした。
思い出したことで変化は起きるのだろうか。ハリーを許せない気持ちが生じたのも気になるところ。でもデボラを救ったのがその答えかな。
こんなことがあっても最後まで正義感からのシリアルキラーではない、というところがよかった。
本当の自分を知ったら感謝されるだろうって想像のパレードが素晴らしすぎる。
そんな様子が「できすぎ」にしか見えないドークスはデクスターに「見張っているからな」のメッセージ。この関係は次シーズンへ続く…なのかな。
新警部補は警部に従うことに何か含みがありそうでどうやらラゲルタの敵というわけではなさそう。
リタはポールの冷静な分析を鼻で笑っていたが「証拠」の靴を見つける。「人殺しに恋してしまったなんて…」とデボラを気の毒がってる場合じゃない。
なんと、最終回はCMなし。濃厚で満足でした。
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COMMENT
無題
ブライアン(ルディ)の存在は、大いなる謎の入り口という感じでしょうか。
シーズン2もすぐに追いつきそうですね。(笑)
Re:無題
見ているこっちの視点とデクスターの自問自答が重なっていて、かなり入り込んで見てました。
>ブライアン(ルディ)の存在は、大いなる謎の入り口という感じでしょうか
ブライアンの影はシーズン2にも続いていくのですか?
どうもお兄さんには見えなかったあたりが関係してくるのでしょうか(笑)。