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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   

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The Wire3 #36「落としどころ」 Middle Ground

ハムステルダムの今後についての審議が続けられるがこれといった結論には至らず。
ストリンガーは弁護士に不動産事業の相談をしてようやくクレイ・デイヴィスに金を毟り取られていたことに気付き、部下に殺しを命ずるが「暗殺と殺しは違う」とエイヴォンに窘められる。
特捜班では事前の盗聴許可が功を奏し、丸々1週間の通話が聞けることにほくほく。だが肝心のストリンガーの電話入手は別ルートのもので、側近がかけるのを待つしかない。携帯の周波数を識別するという秘密兵器の登場で徐々に絞込み、とうとう「殺し屋」という言葉を聞くことに成功するが…。

ハムステルダムについての話は、コルヴィンが上に報告する時も、警察長バレルが市長に報告する時も、「犯罪率が低下している」と強調するのが面白い。コルヴィンが言うのは当然だけど、バレルはそれを聞いて怒ってましたよね。でも市長に言う時は少しでもいいことを挙げないとやってられないとでもいうのかコルヴィンと同じこと言うのですよ。
識者を集めた会議で「衛生面での問題なし」、「でも犯罪ですよ」の意見の真ん中を取り「しばらく静観」と持ち出す市長はあまり信用できない。
その間、バレルは別口からハムステルダムの存在が知れるよう画策、コルヴィンはカルケティを連れて市の良いところと悪いところツアー。カルケティを野心だけで中味の伴わない人と見ていたけど(っていうか関心なかった・笑)ツアーが進むにつれ何かを感じていく表情は好印象。さて、どのような行動に出るのか楽しみです。

有給休暇中のコルヴィンにはストリンガーからの電話もあり。
西部署への電話は「エイヴォンがマルロとの戦争止めなくてビジネスに邪魔だからとりあえずまた刑務所に入れておいてくれないか?」というものだったのですね。
エイヴォンが出てきてから何もかも上手くいかないようだからそう思いたくなるのもわかる。でも時期が重なっただけでそういうものだったのですよ、きっと。
「お前はビジネスマン、ギャングの仕事に手を出すな」とストリンガーを窘めたエイヴォンの言葉はすっごく重かったと思う。
ギャングの中では勉強家、それまでのギャングとは違った分野を取り入れて不動産業界進出を夢見るも、所詮はギャングとしか見てもらえない。これが普通の人だったらここまで騙されなかっただろう(搾り取れる額も少ないだろうし)。こんなこと言ったら身も蓋もないけど世界が違ったんだろうな。
迂闊なことに、エイヴォン宅でボルチモアを見渡してのお別れ会の本当の意味に私は気付いてなかったのですよ、ブラザー・ムーゾンとオマーが通りに並んでる姿を見るまで。見た瞬間に金では解決できないと言ったムーゾンとエイヴォンの間に生じたものがようやくわかりましたよ。
あのお別れ会はストリンガーがエイヴォンに対してではなく、エイヴォンがストリンガーを送り出すものだったわけだ。ストリンガーは気付いてないけど。
ムーゾンのキャラクターからして真実を知ればきっちり始末をつけるのは当然だろうに、そこまでは考えなかったなあ。仲がしっくりいっていないとはいえエイヴォンが「ストリンガーがいなくてもいいバークスデール組」を選択するとは思いもしなかった、というのが本当のところかな。
オマーもムーゾンも無差別に襲うわけではないので復讐相手がストリンガーと結論ついたから手を組んだ、相手を始末するには個人の思いつきだけではならない、というエイヴォンはストリンガーよりも彼らと近かったのかもしれない。
追い詰められたストリンガーはB&Bエンタープライズという文字が窓越しに見えるところで最期を迎える。このB&Bの文字が空しさ強調…バークスデール&ベルってことでしょ?

ストリンガーの末路はあんなでしたが、エイヴォンにお金を融通してもらえ、ジムの子どもたちもボクシングをやることの意味をなんとなく体感し、それがデニスには栄養となっているのが眼のキラキラから眩しいくらいに伝わってくる。
あと1話、ハムステルダム&コルヴィン、順調だったのにターゲット一人死亡の特捜班、プレッツさんの処分、ツアー後のカルケティ、とそれぞれの運命はどうなるのでしょう?ダニエルズとマクノルティの握手も重要ですよね、テレサの誘いを断ったマクノルティと同じくらいに(笑)。

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ムーゾン

  • by atsumi
  • 2009/06/20(Sat)22:54
  • Edit
伝道師ぽい風貌で、非情で、面白いキャラクターですよね。部下とのコンビが珍道中風でもあり。
ストリンガーもエイヴォンも純なんだよなあ…。
しかーしストリンガーの稼いだ金ー貯金はたくさんありますよね。凍結されちゃうのかなあ?

Re:ムーゾン

  • by カクテキ
  • 2009/06/21 09:53
ムーゾンは身なりからみるとストリンガーと同類のような気もしますが、実体は伝統を重んじるギャングといった感じがします。
その場にいても素人さんを巻き込みませんでしたものね。オマーもそうですが。
>部下とのコンビ
忠実だけれども、とりあえず意見してみるとかいいですよね。
ムーゾンも受け入れてはあげないけれど聞く姿だけは見せる、とか。
撃たれた時も雑誌のことでごちゃごちゃしてましたよね。
>ストリンガーの稼いだ金
搾り取られたとはいえ、全財産つぎ込んだわけではないでしょうからまだまだありますよね。
犯罪グループの資金ということで凍結されてしまうというのが現実でしょうね。
最終回ではエイヴォンもあんなことになってますし…。

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