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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   

第一容疑者 希望のかけら The Final Act(前後編)

14歳のサリーが、夕方部活に行く素振りで家を出たまま行方不明となる。サリーの行動を調べると、最近部活はさぼりがちで町の若者たちのたまり場によく出没し、不良青年カーティスらと一緒にいるのを目撃されていた。検視の結果、サリーは妊娠していたことがわかり、発覚を恐れた子どもの父親がサリーを殺したのではないかと推理されたが…。

シリーズ最終作。事件の進み方は想像つくものではあるが、それぞれの描かれ方にまいった。
サリーの家族の哀しみ、特に父親。
自分が疑われ、サリーも遺体で見つかりもう戻っては来ない。絶望の淵でサリーの輝いていた思い出ビデオを見ながら死を迎えようとしたその時、犯人の目星が付き(少し違っていたけど)必死で薬を吐き出す。そしてその足でテニスンの元へビデオを届ける。「あんたは最低だけど犯人を捕まえてくれ」との眼力はすさまじかった。この時、テニスンはまだビデオを状況証拠としても見込んでなかったけど。
カーティスの隠れ家でサリーの荷物が見つかり、警察での確認作業でも、確認するだけで手にもとらせてくれないことに我を忘れ、バッグに顔をうずめて匂いを嗅ぎ「家にもまだあの娘の匂いがするのに…」というのは痛かった。まさを亡くした時に感じた、匂いの存在感とやがて消えていく現実が甦ってきて、最もやられたシーン。

事件そのものは、サリーを妊娠させた父親を憎むのではなく、父親を奪ったサリーを憎んだというペニーの心の問題。
サリーとの関係が明るみになっても、父親の帰宅を心待ちにしているペニーを見て真相は見えたようなものだったけど、ブラックアウトもでっちあげだったかもしれない強かさと、テニスンを慕う子どもの視線の同居がなんとも。

ラストは、事件の打ち上げも兼ねるような送別会、すでに盛り上がる刑事部屋を横目に、外で男性ストリッパーが警官の制服に着替える横を通り過ぎるテニスン。
みんなに見送られる姿など似合わないと思っていたので、とても納得のいく退場シーンでありました(一つ言うと、ストリッパーさんをせめてトイレかどこかで着替えさせてあげて!・笑)。
パパにとってのサリー、校長にとってのサリー、テニスンにとってのペニー、パパにとってのテニスン、といろいろ当てはめることはできますが、
この後姿こそが日本語副題の「希望のかけら」なのだなと思わせてくれます。

退職を控え、父親の死、自身はアルコール依存症、と潰れて消えていくような状況で始まり、断酒会で再会したオトリーの謝罪で、立ち直ってしまうのかと思いきや、そうはならないのが素晴らしい。
依存症の症状の悩みを打ち明け、父の死に際して側にいて欲しかったのがオトリーで、立ち会ってくれたが故に撃たれて死んだも同然の現実にも、テニスンは酒に逃げる。そして酒を飲めば必ず何か失敗している。そこがテニスンを好きになれないのと同時に、人として感じられるところなのだと思う。

昨年LaLaの放送で一挙に見た時は、事件の陰惨さと、警察内政治色の強さがとても印象的だった。
さすがに引退を控えた今回では政治色はほとんどない。でも、上司に首根っこを掴まれながらもそれを振りほどくテニスンの勢いはそのままだった。
女性としてではなく警視として生きることを選んだジェーン・テニスン、好きじゃなかったけど好きだったよ。
確か噂では、この放送の成功を見て、フィッツも作られたんだよね…(泣)。

脳内最終章。
普通のことするわねって鼻であしらわれるのを承知で、ハスコンズが花を贈るんですよ。で、おどおどしてるだけ(笑)。

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  • by atsumi
  • 2009/10/20(Tue)18:57
  • Edit
私はフィリップス校長の心の闇がひっかかって仕方が無かったです。サリーは希望の星だった、バレたら仕事も家族も失いかねないのにサリーを愛してしまった彼。いったい何がそんなにつらかったのかしら…。どんなプレッシャーに押しつぶされそうだったのかしらん。彼の行為を正当化する気はありませんが、私と同世代で社会的地位も有り決して不幸せではないであろう男性が、少女に溺れてしまう。心の中の魔物を飼いならすことができない。
なんでかなーって。
アルコールに逃げる気持ちはわからないでもありませんが、酔っぱらってるテニスンは見ててやりきれないですね。
とにかく総じて凄いドラマだと思います。

Re:atsumiさん

  • by カクテキ
  • 2009/10/21 09:57
>フィリップス校長
校長で、娘も優秀、奥さんにも取り立ててがっかりするようなところは見受けられず…。
イタズラ心でとか、そういう趣味で、というのとも違って愛してしまったというのがポイントですね。
>総じて凄いドラマ
事件も、警察内部も、とにかく凄かったです。
いい面も悪い面も、テニスンの迫力がこのドラマだったのだなと思います。

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