麻薬捜査で訪ねた少年に銃を向けられ、演習中に義勇兵が軍支給のものとは別の銃弾で射殺され、現金輸送車襲撃事件が起こり、と町では一般人の手による銃事件が頻発。嘆く警部に、若手刑事からは「銃の携行を」という意見が持ち上がる。
少年に銃を向けられるが、説得により発砲は免れた警部が、警察のトイレで署長から労いの言葉をかけられた後に吐くのは少し意外。でも、自分のことには頓着ないけれど被害者に対する心遣いには篤い人なので全くの意外というわけでもない。
犯罪捜査ドラマの見すぎで、三つの事件がどうつながるのか?そればかり考えていた。しかし、今回は事件の関連というよりは、町に氾濫する銃というテーマ性のあるエピソード。少年と演習中の銃撃は微妙につながってましたが。
少し前、日本テレビの「世界まる見え!テレビ特捜部」で、世界のCMコンテストで賞を獲ったイギリスのCMが紹介されていた。
ちょっとした揉め事で、指を銃の形に構えて向けると人が倒れ、また次のシーンでも同様に、次々と指を向けられて倒れる人が映し出される。指を向けるのと同じくらい簡単に(ちょっと誇張だけど)銃が手に入ってしまう今に警鐘を鳴らすという内容。
少年の事件で、特殊部隊が呼ばれたことに「死人が出ていたかもしれない」と怒り、自分たちがふだん銃を持っていないことを不安に思う部下にも怒り、警部の哀しみもこのCMと同じ。
アメリカドラマのように、警察が常に素早く銃を構えるのもどうかと思うけど、それだけ銃がはびこっているのに警察が丸腰というのも…。銃社会とは無縁の生活なだけにね。
現金輸送車襲撃は、警備員三人が仕事がなくなることに不安を感じて結託した芝居。これは、みんなが真面目すぎていただけに哀しいものがあった。特に首謀者、金が欲しいのではなく奥さんのための透析装置が欲しかっただけとは。
義勇兵事件は、死亡した義勇兵は本当のターゲットではなかったが、彼には同性愛者という悩みがつきまとい、それをネタに強請る女上官という歪んだ事件が明らかに。実際に強請られていた兵士は、戦死した想い人への気持ちを胸の奥底に抱いている人。やっぱり退役させられてしまうのだろうか。どちらも寂しさが強く残る事件だったなあ。
インド料理屋さんの好意で店の2階に間借りしていた警部だが、「フロスト警部がいる」という噂が噂を呼び、店に客が来ない(笑)。これ以上好意に甘えるわけにもいかず、警部は次の下宿先を探すのでした。警部が定住できる日は来るのだろうか。火災保険が認められるまで彷徨い続けるのでしょうか。
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COMMENT
無題
現金輸送車の事件といい兵士の件といい、どちらも心にトゲが刺さったまま残るような話でしたよね。
脅迫されていたのはWITBのケビンでした。若い!(笑)
バーナビーの方は犯人が完全に壊れちゃってるパターンが多いけど、
こちらは自分の力ではどうしても解決できない社会的弱者や、トラウマを抱えた人が犯罪にはしる(&巻き込まれる)という場合が多くて、見終えた後に何かやりきれないものを感じます。
そこがまた好きなんですが(笑)何度見ても面白いです。
Re:Ayanoさん
毎回、うならされてます。
この回も、現金輸送車強盗事件も悪人というには正直すぎるし、脅されていた兵士の抱えた傷も深すぎました。
WITB、私がミスチャンを見られるようになってからはまだ1話からの放送がないので、未見です。
本は何冊か読んでいるので是非見たいのですけど。
Ayanoさん、AXNミステリーに掛け合ってください(笑)。