この映画が好きで、日本でのリメイクに期待と不安を感じ、結果悲しくなったのでオリジナルを再見。
脳腫瘍と骨肉腫で残された時間が長くはないと知らされた二人が天国での会話についていくため、まだ見たことのない海を目指す。
ルディだけが見たことないと思ってたのに、最後の最後でマーティンもだったとわかるのは忘れてたなあ。
たまたま電車で乗り合わせ、病院も同じで、診断日も同じ、あげくに入院した部屋も同じだった二人、こうなったらもう行動を共にするしかない。
ギャングの車を盗んでの逃走劇に必死さも悲壮感もないのがいい。コント風味だし。
車を奪われたギャングがとことん間抜け。
確か近い頃に見た「es」でシリアスだった Moritz Bleibtreu にショックを受けたっけ(笑)。
車を盗まれて、警察官に返してもらった♪とボスに報告するも、届けるはずの金がなくなっていて大目玉。
で、ボスの経営するストリップバー(売春宿)でアニキとタオルたたみでご奉公というのも好きなセンス(笑)。
始まりはこのバー、最期の道へと通じるのもここ、意外に運命の分岐点であったことに溜息が出る。(あ、ガソリンスタンドに来るおまわりさんもだ!)。
ギャングのボスの大ボス、カーティス(Rutger Hauer)が「天国では海と太陽の話をするもの」の共感者で、見たことないのでは困るだろうとの英断を下す男気もかっこいい。
金がなくなったのは、部下が間抜けだからだものね。
警察とギャングの間抜けさと、銀行員、店員、トルコカフェの人たち等の気の良さ(笑)のバランスも好き。
中古車ディーラーの、支払い済んでから通報するしたたかさもね。
先に死しか待っていない病気モノは涙の強盗(あるいは押し売り)になりがちで好きではない、っていうか見ない。
これはその中で疾走することを楽しむ二人が好きだ。
だから、海を目の前にしてかわす「話すことがある」、「わかってるよ」はじ~んとくるのでした。
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