家の犬には太郎君と花子ちゃんというお友達がいる(2匹とも仮名)。
2匹は義兄妹。
2匹とも捨てられていたのを今の飼い主さんが飼っている。
でも花子ちゃんを拾ったのは太郎君。妙に気があったみたいで散歩中について行ってしまったらしい。
一晩くっついて眠り、それから離れなくなってしまったので飼うことになったと聞いた。
お友達といっても散歩の公園で会うだけ。公園でできた初めてのお友達。
わりと気難しい家の犬でもこの2匹とは仲良くできていた。
この数ヶ月会うことがなかった。太郎君が足を引きずっていたので心配だった。
ついこの前、飼い主のお母さんと花子ちゃんに久しぶりに会った。
太郎君はいない。天国へ旅立ったそうだ。癌だったと。数ヶ月前のこと。
足を引きずっていたのはもう体中が弱っていたのかもしれない。
入院する前の日まで散歩に出たらしい。ほんの少ししか歩けなかったようだが。
苦しんだろうけれど、本当に酷くなってからは数日で眠るように亡くなったということ。
家の犬よりほんの少し年が多いだけなのに。
優しいお兄さんで大好きだった。
太郎君も辛かっただろうけれど、残された花子ちゃんも気の毒。
箱に入って帰ってきたお兄ちゃんに、何で出てこないの?とばかりにないて訴えていたらしい。
一人になってからは散歩に出たがらなかったと。お兄ちゃんを探してしまうのだ。
「お兄ちゃんがいないもの、行けないよ」と言っていたのだろうか。
少しずつ距離をのばし、数ヶ月経ってようやく元のお散歩コースを歩けるようになり、家の犬とも会えたというわけ。
他の人だとお母さんの後ろに隠れてしまうらしいが、覚えていてくれたのでしょう、すすんで私達のところに寄ってきた。
家の犬と会って少しでもお散歩の楽しさを取り戻してくれたらと願わずにいられない。
仲良しの犬が亡くなるのは初めてのこと。
人間よりも確実に早くおとずれる寿命。わかっているけれど覚悟ができていない。
亡くなったことを理解できないのも哀しい。
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