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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   

「ローラ・フェイとの最後の会話」 トマス・H・クック

ローラ・フェイとの最後の会話 (ハヤカワ・ミステリ 1852)
「ローラ・フェイとの最後の会話 (ハヤカワ・ミステリ 1852)」
 [新書]
 著者:トマス・H・クック
 出版:早川書房
 発売日:2011-10-07
 by ええもん屋.com

意図的、無意識、誤解、無知に関わらず、どこかでずれてしまった過去が露わになっていくのがクックの本の魅力。
この話も、20年前に家族の悲劇の引き金となった女性ローラ・フェイが歴史学者となったルークを訪ねてきて会話するうちに過去と現在を行き来しながら20年前の悲劇の真相を見つけるというもの。
ああ、なんてこと。
自分にはこの町で埋もれてしまうにはもったいない類まれな才能があると教えられなければ(自分で気付ければという意味)、町を出ることへの焦りがなければ、違った人生が待っていたはず。
それにしても物事に頓着ないように見えていたルークのお父さんの想いが見えてくるところは胸が痛かった。
愛し愛されていたはずのお母さんとも微妙にずれていたことを含めて。
折り重なってはいるものの、微妙なズレにズレを重ねたために違ったものになっているという、なんと哀しく、やりきれないことか。
町のしがないバラエティ・ショップの主人とその家族の話なのに。
ルークに「人生の最終的で最大の希望」を気付かせてくれるのが自分たち家族を壊した原因だと思っていたローラ・フェイ。
彼女の謎めいた登場は復讐鬼を想像したがとんでもない。
きっと彼女は昔からすべてわかっていて、ルークだけでなく自分も「最終的で最大の希望」の答えを求めていたのだな、と熱いものを感じる。
最終章「3カ月後」。
これまでだって放りっぱなしというわけではなかったが、ここまで希望的なラストは正直予想外。
読み残している本も読みたくなってきましたよ。

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No Title

  • by Anne
  • 2011/12/31(Sat)13:32
  • Edit
こんにちは。
あっという間にもう年末ですが、今年もどうもありがとうございました。
イベントも途中落ちしてしまって、カクテキさんの記事に
なかなかお邪魔できませんでしたが、来年はアノドラマのスピンオフで、
ぜひ濃い記事を楽しみにしています♪
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
よいお年を!

Re:No Title

  • by カクテキ
  • 2012/01/04 09:29
遅くなってしまい、申し訳ありません…

イベント、リタイアされていたのですね。
愛情過多な私は見届けましたよ。
ゼルさんの結婚エピソード、拷問されエピソードは必見ですよ。
私にはこれが「イベント」でしたよ(笑)。

あのドラマのスピンオフは見るつもりありませんでしたよ。
みなさまの感想を参考にすることにしようかしら?

Anneさんもこの本読まれたのかと思ってちょっとときめいてしまいました(笑)。

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