そういえば何年か前、ジェームズ・ウッズの映画を追いかけていたことを思い出した。
理由は思い出せない。
医学部生化学の有名な教授、ネイト・レノックスが運ばれてくる。
意識がはっきりしないまま電動車椅子でスケートリンクにいるところを保護されたのだった。
ネイトはALS患者。
病気の進行には勝てず少しずつ自由を奪われてきた。
今は喋ることもままならず、目の動きを使ってコンピュータ で会話する状態。
肺炎のせいで気管がつまり意識混濁なのだと知ったアビーは応急処置で意識を戻させ、延命のための治療をすすめようとするが…。
もう20年以上行動を共にしている助手フランは意志を伝えられない状態で死を迎えさせたくない、と主張。
ネイト自身も望んでいない。
それでも強行するアビーにまたもや嫌な感じしか受けない。
もうネイトは余命を数える段階。
自分の希望が伝えられるうちにと望むことが逃げだろうか。
時には頑固になりながらも手段があるうちは闘ってきたことは十分わかる。
なのでたとえ呼吸器を外してもそれは諦めることとは違うと思う。
でも、ネイトは教え子アビーに自分の頑固さも教えてしまったようだ。
アビーは治療を続ける方針を一歩も引かない。
ついには「説得力のある医者になったな」との言葉で再度闘うことを決意するネイト。
一番大切なのは患者がどうしたいか。
時には医師が説得しなければならないこともあるかもしれない。
でもアビーとニーラのそれは患者の立場でなく医師側のを超えて自分の都合にしか見えないんだよな〜。
ネイトの強情を上っ面だけ受け継いじゃった感じ。
彼を特に信奉している二人がそうなのでなおさらだ。
こういう患者のドラマがあるからERを見てるんだと思う。
現在の重篤な状態から身体が動く時代へとさかのぼっていく見せ方、それに伴ってERの内部もさかのぼっていく。
その懐かしさも妙に堪えてしまった。
マークが、ロマノが、あの向こうにいるんだなと思うと…。
マークは葬儀でしたが。
さらにはネイトの食道に挿した流動食用の管。
まさにもつけたな、とどれをとっても私には涙の元…。
妊婦のスケートはどうなのかな?
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COMMENT
無題
大ベテランの演技はやはり味わい深いものがありました。これがERの醍醐味ではあるのですが、アビーがこんなにでしゃばらなければ・・・
それよりせっかくのFBで立ち去った人たちの姿をちらりとでも観られれば嬉しかったです。
無題
「ビデオドローム」、インパクトは一番でした。ぱっくりお腹から出し入れなんて、気持ち悪くなる暇がないくらいびっくりしました。まだ若かったし…(笑)。
お腹ぱっくりはありませんでしたが、血みどろは避けられないジェームズ・ウッズでした。
せっかくの「ER」というお話だったのにやはりアビーがでしゃばりに見えてしまうのですよ。
キライになるととことんダメなのでなおさらです。
離れていった人たちの姿がもし現れていたら…(もっと)泣いちゃったでしょうか、それとも逆に現実に引き戻されたでしょうか。
私は頭の中で画面以外のことを想像するのが好きなので、今回のでよかったかな?
無題
無題
アビーが成長したように描かれてましたが、ただマネただけですからね。
あれだけ病気と闘ってきたネイトですから、「もういいや」と思ったのはいよいよなんですよね。やり残したこと(研究など)があっても、それももうどうでも良くなっている段階だとか、フランを苦しめたくないとか色々想像してしまいました。
無題
アビーがすすめるのは患者のためではなくて、自分の満足を得るためなのでは?とあの腕組みを見るたびに感じます。
今回のネイトが病気と闘うことを選んだのは本人の意志がそこにあるのなら否定しないし応援します。医療技術も病気もみんなわかっている人ですから。
意志を伝えられない状態で死を迎えること、それがどんなことを意味するかアビーもわかってると思うんですけど。
今シーズン、見応えありますか。
私もそういう噂を聞いていたのですがどうも…(苦笑)。これからなのかな?
◇夢野さんへ
そうそう、生活を共にしてきたフランを邪険にしてますよね。
喋れない状態での必死の意思表示、私だったらフランの受け答えを指示するけれどなあ、と思いました。
「絶対大丈夫、10ドル賭ける」を使いたかったのでしょうが、強引なアビーに負けてしまったネイトに見えてしまうのは寂しいです。
ネイトの10ドルを返せ!という感じでしょうか。