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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   
カテゴリー「本&読書メーター」の記事一覧

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8月のまとめ

もう新作はないのだな…と、しんみりしてしまう連城さん
同化できたと思える瞬間の気持ちよさ、過去の本でも体験できるだろうな。

8月は、なんといっても「辞書になった男」。
辞書編纂の裏側が、こんなにもドラマチックであったことに、ただただ驚きました。
こんな魂の宿った国語辞典のどちらにも自分は接していなかったことにも驚きます。
新明解使ってたら、そして「辞書になった男」を先に読んでいなかったら、私の性格からして「新開さんの謎」をもっと面白がっていたに違いないです。
これは、良いのか、残念なのか、わかりませんが。


2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1474ページ
ナイス数:33ナイス

小さな異邦人小さな異邦人感想
途中で「あっ」となる瞬間が好き。
読了日:8月31日 著者:連城三紀彦
新解さんの謎 (文春文庫)新解さんの謎 (文春文庫)感想
おもしろいのだけれど、「辞書になった男」を先に読んでしまったものには上っ面だけをおもしろがることはできない(笑)。
読了日:8月22日 著者:赤瀬川原平
マツ☆キヨ: 「ヘンな人」で生きる技術 (新潮文庫)マツ☆キヨ: 「ヘンな人」で生きる技術 (新潮文庫)
読了日:8月16日 著者:池田清彦,マツコ・デラックス
辞書になった男 ケンボー先生と山田先生辞書になった男 ケンボー先生と山田先生感想
辞書を作ることがこんなにもドラマだったなんて、驚きました。
読了日:8月14日 著者:佐々木健一
リスの窒息リスの窒息
読了日:8月3日 著者:石持浅海

読書メーター

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表紙、かわいすぎるよ~。「おかゆネコ 3巻」吉田戦車



表紙、見てください。
一番上の向かって左から二つめ、紅茶ポットカバーみたいなの着てるツブ、かわい~。
下から二段めの真ん中、仰向けで布団掛けてるツブ、しっぽも出ててかわい~。
表紙見返しの、昆布巻きツブは本を手に取らないと見られませんよっ!
もっとも、ツブの性格もわかってないとこのかわいさも味わい切れませんね(笑)。
こうやってもう表紙の段階からニヤニヤしてたわけですが、この勢いのまま最初の話でレインコート姿のガツを見て、またニヤニヤですよ。
なんてかわいいんだ、ガツ!
ツブもかわいくてチャレンジャーだけど、勉強家であるガツにはちょっとかなわないかもしれません。
2巻でも糖質制限食のこと勉強してたし、今回もイタリアのポレンタとか知ってるんですよ(私は知らない)。
八郎のこと「八郎さん」と呼ぶところもいい子ですよね。
ツブが「八郎」と呼ぶのは、実家の猫だったのでふつうのことなのでしょうけど。

最後のコマで、ツブがちょっと怒り加減で締めるのが多いような気がしてたのですが、小豆粥の最後のコマにはツブのやさしさも詰まっていて、ほんわかしてちょっとうるっとさえきます。
ツブとガツは、いつまでも永遠の3~4歳でおかゆやおかずを作り続けてほしいものです。

かわいい、かわいいだけじゃなく、3巻になってなんとなく本当におかゆレシピ本のように思えてきました。
粉になった高野豆腐など、使ってみたくなりました、便利そうだし。

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惜しまれます…。「小さな異邦人」連城三紀彦



姉が好きだったので、時たま読むくらいで熱心な読者ではありませんでした。
全てを絡め取って終焉を迎える長編も好きですが、技の利いた短編もまた魅力的です。
具体的にこれがとは言えませんが、強いて言うならば「あっ」となる瞬間です。
「あ、やられたっ!」ではなく、ほんのちょっとの「あっ」です。
トリックがわかったとかではなくて、その話の流れが自分に見えた時とでも言いましょうか。
なので、この「あっ」は、読んだ人みんなが同じ場所ではないと思うと、またそれも魅力のひとつなのだろうなと感じます。

もうすぐ亡くなられて一年になるのですね。
もうこういう「あっ」を体験させてもらえないのは寂しい限りです。

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やっぱり読んでしまった…「新解さんの謎」赤瀬川原平



やっぱり読んでしまいました。
面白がるためだけに読めていたら、語釈の愉快さを素直に喜んでいただろうに…。
「辞書になった男」を先に読んでしまった今、「時点」、「動物園」、「苦しい」等々、背景が見えてしまい、こちらもドラマな本と思わずにはいられない。
なので、SMさんのおっしゃるように「新解魂」は、あるのだと思えてならない。
SMさんはご自身でみつけて感じ入っていらっしゃいますが、私はほら、読む順番が違うから。
ともかく、この本、私には全部が「新解さんの謎」でありました。
後半部分は読んでいても、語釈のことが思い出されて、とてもじゃないけど集中できませんでしたよ。
学生時代に使っていた国語辞典は岩波でしたが、新明解国語辞典を使っていたら、何かが違っていたかもしれないと思うほどです。
こうして取り上げられなければ、素直に受け入れるだけだったという可能性もありますが。

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「辞書になった男 ケンボー先生と山田先生」佐々木健一



サンキュータツオさんがお勧めしているのを聞いて興味を持ったので読みました。
三省堂で二つの国語辞典ができることとなった経緯、結果的にそれが学生時代からの友が袂を分かつことになったというお話。
国語辞典の成り立ちが、そのまま二人の学者の人間ドラマでありました。
ケンボー先生は用例採集にのめり込み、山田先生は一味違った語釈に傾倒し、どちらも端から見ると「ひとつの道を究めすぎてしまった学者」と片付けたくなります。
もちろんそうであるのでしょうが、1月9日の意味などを考えると、特定の語釈については深読みせずにはいられなくなります。
金田一春彦先生と三省堂の方々が無意識であっても意図的であっても、お二人の関係に影響があったのは確かです。
それが日本の辞書の世界を動かしたともいえるのですから、やはりこれはドラマでしょう。
全体的にうならずにはいられないのですが、ひとつだけ引っかかったところがありました。
ケンボー先生は最初に辞書作りの依頼があった時、相棒にと声をかけた人がまず金銭面にこだわったので絶交したとありますが、ご自身が原稿料や印税の話にうるさい方であったともありました。
腑に落ちない気がしたのですが、交渉が通るとあとは関係ない(編者間での印税配分など)とか私欲ではなく、辞書を作るという仕事を敬う気持ちと受け止められました。

恥ずかしながら、新明解国語辞典の語釈が話題になっていたとか、まったく知りませんでした。
知っていたら「新解さんの謎」なんて、笑おうと思って読んだに決まってます。
「辞書になった男」を先に読んでしまったので、ちょっと趣違うだろうけど、やっぱり読みたい(笑)。



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