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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   

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コールドケース5 #14「ピアノ」 Andy In C Minor

ろう学校倉庫のピアノから大量の血液が発見される。鑑識の結果、床にも血液をふき取ったあとが確認された。血液の主は、2006年12月に自宅から姿を消したろう学校の生徒アンディ。当初家出だと思われていたため、改めて殺人事件として捜査される。

差別や偏見の心が試されているかのようなエピソードが続いてますね。
そうなるとやはり自分の無関心加減に心が痛くなる。
耳から情報が入ってこないだけで他は一緒だと、他のことを考えてもみなかった自分を思い出すと恥ずかしい。
耳が聞こえないことの意味がまったくわかってなかったんだよね。

聴覚障害がある、ない、だけでなく、人工内耳手術を受けるとでどちらにも属さない特異な存在と区別されるとは驚きだった。
彼ら自身が「あっち」と「こっち」と分けて考えているのも辛いこと。
自分たちが望んだことではなく、自分たちを守るためにそう考えざるを得なかったのだろうな、と思うと…。
アンディのお父さんは、そんなつもりはなくても実生活で暮らしていくための垣根の高さがわかるから、息子をこれ以上傷つけたくないがためにこっちの世界に留まらせたかった。
それでもアンディの心の底からの笑顔が戻るなら、と可能性を信じてあげたお父さんには心が温かくなるようだった。
事件の真相は嫉妬。
自分には無理だった聞こえる世界を手に入れたアンディを、親友カルロスは認められなかったということ。
普段からこっちとあっちと分けてしまうところに、あっちの人間エマの登場でカルロスの焦燥感はストップきかなかったのだろうな。
エマも急ぎすぎていたのではないかと思う。
惹き合ってしまう心には、時間尺度は無意味かもしれないけれど。
自分が今まで知らなかった世界だからこそ、エマにはもう少し…と考えてしまう。
だからこそ、アンディのお父さんの優しさ、強さ、哀しみがとても印象的なエピソードだった。
アンディの未来を信じるからこそ手術を承諾した、との言葉にミラーだって動かされたわけでしょ。
ヴェラに語ったように、父親に合わせるには昔の自分のことも明らかにしなければならない、というミラーの葛藤も、アンディパパの言葉なしではそのままだったかもしれない。
もうひとつ、印象的だったのはヴェラ。
アーミッシュ生活に憧れを見せたり、クコの実食べたり、と一歩間違えば流されやすいだけの人。
でも、手話に関心もっていくところは流されやすいだけではできないよね。
トニと息子がヴェラには本当のパートナーだった、ということなのかもしれない。
ここのオトコ女子高生どもも、ただの噂好きから「大丈夫なのか」と気遣える成長ぶりを見せているというのもうれしかったりする。

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無題

  • by Anne
  • URL
  • 2009/10/17(Sat)09:24
  • Edit
こんにちは。
ヴェラって基本的には衝動的興味で動いてるんでしょうけど、
根がやっぱりいいやつなんでしょうね。だから素直に、
アーミッシュでも手話でも、取り組んでみようと思うのかも。
アンディとカルロスがああいう形で終わりを迎えたのは、
なんだか寂しかったです。カルロスの気持ちもわからなくはないので、
余計に切ない気持ちになりました。

Re:Anneさん

  • by カクテキ
  • 2009/10/17 10:19
最近、法だけでは対処できないエピソードばかり切ないですよね。
元々、CCはそういうドラマであるわけですが。
先天的に耳が聞こえないということは、それだけ心の成長に大切な情報も少なめだということも関係しているのかもしれないと思えました。
エマがこの学校のレベルの低さを吐き捨てていたのも無関係とはいえないのかも。
そんな想いも、ヴェラの前向きな取り組みが救いですね。

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