黒人リーグのクライドは、人種差別が撤廃されたらメジャーでの活躍が期待されるスター野球選手。
しかしメジャーリーグVS黒人リーグ親善試合後、頭を殴られた死体となって発見される。
手がかりもなく捜査はいつしか打ち切りに。
クライドという伝説の黒人選手に憧れるジェフリーズの甥っ子レナードの「殺されたのがベイブ・ルースでも捜査を打ち切った?」との言葉から、ボスとジェフリーズは再捜査に乗り出す。
1945年、黒人は黒人、白人は白人、そういう時代だった、という事件なんだろうな。
クライドはできることならメジャーで活躍してみたい、でも雇い主はクライドの秘密をネタに移籍を許さない。
秘密とはクライドの交際相手が白人女性ということ。
彼女のことも考え、メジャー行きをあきらめるべきなのかな、というところにクライドを慕う白人の用具係が彼女に「クライドのためにならない」と別れを強要。
これで障害がなくなったと用具係は手柄とばかりにクライドに報告。
しかし逆にクライドに責められることになる。
交際している白人と黒人が別れればいいという問題ではない。
彼女は黒人なのに白人として生活していた、ということにある。
そんなこと知らない用具係は、クライドの夢がいつしか自分の夢となり、どうしてもメジャーに行ってもらわないと治まらなくなっていた。
戦友だったのに心が決裂し、背を向けたクライドに用具係はバットを振り下ろす…。
目を輝かせてクライドの活躍をレナードに話して聞かせる用具係から殺意は感じられない。
後悔はあったのだろうが、頭の中でメジャーで活躍するクライドをいつも描いていたのかもしれない。
「このバットでクライドが何をしたのかを思い出して」
こんなことが言えるのに。あの一瞬さえなかったら…。
およそ60年前ってことはもう80歳くらい、殺人は殺人だけれど、なんとも。
そんな時代でも、メジャーのピッチャーは実力を認められる人だった。
クライドを褒め称え、息子の非礼を詫びて握手できる人。
これと並んでレナードの前では用具係の逮捕を気取られないよう気遣うジェフリーズ、ここもいいシーンだったな。
まだ4話だけれど、あまりリリーが活躍していないような…?
昨シーズンラストで燃え尽き症候群か?
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COMMENT
無題
かなり生存者が現れたし、みんな事件のことをそれなりに記憶していたし。
用具係は本当に野球を愛していて、クライドの活躍に期待していたんだろうな。
でもそのときは殺人を隠してしまった。仕方なかったことなのでしょうか?
60年後に罪を償えといわれても・・もう償ってきたとも思えるし、複雑な思いで観てしまいました。
無題
彼にとってクライドが親友だったのは本当で、
ちょっとしたというには大きすぎるかもしれないけれど、
ボタンの掛け違えだったのだろうなと思います。
レナードへとかけた最後の言葉を思うに、
彼はけして悪い人ではなかったと思います。
そしてリリー、本当に地味ですよね〜。
もうちょっと活躍してほしいな。TBしました。
無題
根っからの悪人も困るけど、クラムスみたいな人の方が怖い気がします。夢が大きい人ほど壊れた時の衝撃が大きいのね、と。物凄く愛してる嫁さんが浮気したりしたらやっぱり衝動的に殴っちゃいそう、とか思ってみたり(--;)。60年前の犯罪を老人クラムスに償わせるのもまた微妙ですが・・
無題
もう犯行現場もなくなっている事件の再捜査、できるものなんだ、と素直に驚きました。
関係者もメジャーのピッチャー以外みなさんご生存でした。
どんな気持ちでクラムスがこの60年を過ごしてきたのかと思うと複雑ですよね。
償ってきたようでいて、事件を隠していたことには変わりないし。
◇Anneさんへ
クラムスは悪い人ではなかったでしょうが、悪い人でないから一瞬の過ちは許されるわけでもなく、でも60年、今逮捕されこれから何を償うというのでしょう。
複雑ですが罪は罪だし。
リリー、大丈夫なのでしょうか?
ボスが何か考えていてくれると信じたいです。
◇rosedaleさんへ
60年経ってからの逮捕、というやりきれない事件でしたが、メジャーのピッチャーの大人ぐあいが救いでしたでしょうか。
バカ息子はベンチで悪い大人の影響受けちゃったのでしょうね。
もともと悪い人じゃないから…の恐さそのものの事件かな。
いつもはいい人だけれど、そういう時に爆発するというのは、いい人なんじゃなくて溜め込んでるだけなんじゃないのかな?と思えてきます。