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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   
カテゴリー「孤高の警部ジョージ・ジェントリー」の記事一覧

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孤高の警部ジョージ・ジェントリー #9「混沌のキャンパス」 Peace & Love

推理癖は抑えて見ることに集中しようと思ってはいるのですがどうもうまくいきません。
また誤った推理で失望してしまいました(自分に)。
私の推理とは、大学の守衛(かえるの親分ダルジール警視だ!)が、生き別れになった自分の娘エリザベスを守るために手を出した教授を殺めた、というもの。
大外れでした。
なるほど、そっち方面でしたか。
それらしいクラブに出向き、そこが同性が出会いを求める店だと気付いたバッカスが「風紀課に連絡しないんですかっ!」と言ったように、当時は同性愛は嫌われるどころか違法だったのですね。
今ではシビル婚の認められている国でも。
この時、警部とバッカスを見た客が「うらやましいね~」と言ってましたよね。
どちらに対してだったのですか?(笑)

事件の流れはわかりましたが、守衛がデビッド君を殺してしまったのがわかりません。
デビッド君は守衛の仕事場を知ってしまってもべたべたしたり脅迫したりせず、きちんと立場をわきまえ、なおかつ目撃した犯行を証言することもせずに「一緒に逃げよう」と提案しているのですよ。
しかもとってもかわいい(笑)。
一緒に逃げてしまったら自分の性的嗜好を認めることになるからですか?
勲章をたくさんもらっている元軍人であるが故ですか。

出会いの店では毛嫌いするような言動のバッカスが、逮捕した守衛へコーヒーと新聞を差し入れる姿は、また一歩大人に近づいたな、と思わせるものでした。
そのバッカス、「5年は離婚しませんよ!」と息巻いていたのに最後は結婚指輪を警部に預け、リサの人生を尊重することを決心したようです。
女学生の誘惑も自制できたのに。
事件から人として生きることに強く心を動かされたのが一番でしょうが、義父の署長が「娘が離婚なんて体裁悪い、なんとかしろ」みたいなことを言ってきたのも関係しているのでしょうか。
義父のこと大っ嫌いだものね(ジジイ呼ばわりしてたものね)。
義父の人が代わってもだめなのかな?(笑)

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孤高の警部ジョージ・ジェントリー #8「隠された正体」 Gently Evil

始まりました、新エピソード。
ジョン・ルーサーで連続殺人鬼をだったバッカスも、1960年代に戻ってきました。

再放送でおさらいしなかったので、ちょっと自分で復習
バッカスは、ロンドン研修から戻ってきたものの妻子と別居状態。
「産まれてくる子ども~」とか書いてたので、#7からは数年経過しているという設定でしょうか。
娘のためにもなんとか修復を、と気に掛ける警部でしたがとうとう「助言はやめた」と。
バッカスの嫁リサも「私と娘のために」新しい夫探しを始めることを決意。
バッカスは子ども絡みの事件のせいで父性愛に目覚めたか?というところでリサから「新しい友だち」の存在を聞かされて絶句。
そんな私生活の変化でスタート。

バッカスが心を揺り動かされた事件とは…。悲惨極まりない。
事件の本質をわかっていても誰も口を開けなかった時代なのでしょうか。
今でも変わりないかもしれませんね。
アグネスの出生の秘密を知りながら一緒に暮らし、ドメニカの悲劇がアグネスにも繰り返されることを恐れて殺人を犯してしまったアラン(トロイ君、老けたな)、
それなのに既にアグネスは精神を病んでおり…救いがひとつもありません。
アグネスの「目隠し」の意味が重いですわ。
おばあちゃんも伯父さんも、アグネスを見ると出生の秘密を思わずにはいられない。
それを「自分を見る人は目隠しをしている」と感じて目隠しに固執していたのでしょうか。
構えた調子だったアグネスも、警部が気にかけてくれていることはどんな形でも嬉しかったらしく、施設に収監される前の部屋で躊躇わずに膝に座る姿は痛々しくさえありましたよ。

大人の刑事事件と同じような裁判もショック。
ひとりで座らされ、非公開にもならない子どもの裁判とは…。
子どもの凶悪犯罪など想定されていない時代だから他に方法がなかったのだな…と思ったら!
1993年の事件でも公開されていたのでしたね。

事件とバッカスの私生活はやるせないのに、ユーモアを忘れないところは尊敬します。
女性弁護士にからかわれているとも知らずに爪先踊りのバッカスとか、
「鞭のことも書きますか?」と真面目にたずねる記録係とか。

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孤高の警部 ジョージ・ジェントリー #7「新たなる挑戦」 Gently Through the Mill

製粉工場で自殺した管理者パトリックの事件を調べる警部とバッカス。
パトリックは、元は工場の持ち主だったが経営悪化のため、労働党候補のパーショーに工場を売り渡して管理責任者として働いていたのだった。
オフィスを調べると、現金がなくなっていた。
自宅では、修正を加えられた帳簿が見つかり…。


パーショー、法的には罰せられるべき人でしたが、工場を買い取るのも村の雇用を守るため、衛生面も即座に改善、とやることはやってるのですよね。
操業停止にしなかったために命を落とした男性の息子ジェドに対しても責任感じてるし。
ジェドの父親は酒飲みだったから、と突っぱねるだろうに、内緒で応援してるんですよ。
糾弾すべきことだけれど私利私欲のみではなかった、ここはラストで警部が選挙の開票結果の場に送り出したところからも感じられますね。

妻の本気の浮気、それを知った現場責任者の強請り、金を渡して解雇のつもりが、パーショーが目をかけている熱血漢ジェドの拳の一振りでの殺人、とドミノのように転がるお話でした。

バッカスがフリーメイソンに入った目的は、潜入捜査でいいんですかね?
食品衛生管理官と出会ったことが解決に導いてくれたので、お手柄といえばお手柄なのですが。
しかし、フリーメイソンの握手の仕方がふつうだったのには驚いた。
私が知ってる握手は、確か膝の下から右手を伸ばしてだったような…?←モンティ・パイソンに毒されてますね(笑)。

バッカスはロンドンでのセミナーに参加したいけれど、警部は反対。
しかしバッカス、ジジイに頼んで強行突破。
バッカスは、ただロンドンに憧れているのではなく、生活を変えたい気持ちが強いのですね。
リサとの結婚は、ジジイから自分の将来を守るため、サラと産まれてくる子どもには責任をとりたかったから、根が正直なバッカスらしいです。
捜査で聞こえてきた「家族とは他人が暮らすもの」も、自分に言い聞かせてたのかな。
ジジイがロンドンのセミナー行きを許可したのは、バッカスを遠ざけるためらしく、これでは警部が一人ぼっちになってしまいます。
これか、邦題の理由は。
今までバッカスがずっと一緒で「全然孤高じゃないじゃん」と思っていたもの(笑)。
警部はまだまだバッカスを鍛えたい、バッカスもロンドンに行ったら自分の生活を超えての警部の存在に気づくのではないでしょうか。
なのでやっぱり孤高の警部ではなくなるとみた。

お試しで見始めたものの、1960年代の新鮮さと、厳しくも愛のある警部の姿勢、ユーモアも忘れず、そのバランスがとても好みだった。
続きも是非見たい!

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孤高の警部 ジョージ・ジェントリー #6「憎しみの残影」 Gently in the Blood

匿名の密告である取引現場に張り込んでいたところ、現れた男は取り逃がしたが持っていたスーツケースから大量の失効パスポートが発見される。
旅券局からロンドンへは普通郵便で送られるという隙に、局の誰かが横流しを企んだものと思われた。
局で働くマギーの恋人ジミーに悪い噂があり、出産後6週間で仕事に戻っていることから、金に困ったマギーが恋人を手引きしたのでは?と推理されるが…。


ジミーを攻撃するためだけのハメドの言葉を信じてしまい、マギーが結婚しないのは身持ちのせいだとばかり…。
赤ちゃんの父親がわからないのではなく、ジミー以外ありえないのに肌の黒い赤ちゃんだったために一番困惑していたのはマギーだったのですね。
結婚せずに出産したのは、更生したジミーを両親に認めてもらいたかったのでしょう。
養母(実は叔母さん)が、ジミー出生の秘密を話していたら(別のグレ方したかもしれないけれど)、せめてマギーとの交際と妊娠を知っていたら…違った結末があったでしょうに。

マギーは、「有色人種と犬お断り」の貼紙の時代に、人種も性癖も分け隔てなく個人を認めるという素晴らしい女性だったのですね。
「言葉を発する前に考えろ」とバッカスを諭す警部でさえも、激高したら差別的な言葉を口走りそうなのに。
上司セイントの性癖(女装趣味?)にも、それを続ける難しさを理解して、自分のものを承知で盗ませてあげるという受け止め方(あげてしまうとプライドもあるからでしょう)。
だからセイントは犯罪に走ることがなかったと考えると、子どもの父親が自分であると証明できたら、ジミーにも更生の道が待っていたのだと思える。
マギーがこんなに素晴らしい女性なのに、彼女のお母さんはねえ…。
交際に反対だったのは不良だったから、そして葬儀の時はジミーではなく本当の名前のジャミルとして見てましたよね。

マギーがジミーの父親トマス・アリを見つけたのは、彼女の見つけたい心が呼び寄せた、でよろしいのでしょうか(笑)。
ハメドの勘違い横恋慕殺人はしっくりこなかったけれど、マギーとジャミルの二人がだんだんに浮き上がってくるところは素晴らしかったと思いました。

というわけで、本日のバッカスは控えめでした(笑)。

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孤高の警部 ジョージ・ジェントリー #5「奔放への報い」 Gently in the Night

オードリーという若い女性の死体が教会で発見された。両親は彼女が看護師だったと証言するが、バッカスはカジノとバーの店「レークス」でホステスとして働く彼女と会っていた。親しかった同僚フォーンに話を聞くが何も語ってはくれない。


騙されかけた。
ビショップ弁護士が真面目な浮気を楽しんだ結果、信仰心の篤い妻マーガレットが夫を奪っただけでなく、もうけることができなかった夫の子どもを堕胎したことで怒りの復讐を遂げたのだと。
これ、警部ももう少しで納得してしまう筋書きでしたよね。
レークスへ通う人々の写真を撮り続けたのに、夫のレークス通いを知らなかったことがポイントだったのですね。
底なしの怪しさが漂っていたレークスのオーナー夫妻はオードリー殺しとは無関係、アメリカで罪に問われている方が彼らには重要。
だから、ビショップのオードリーへの狼藉も、口止め料を払って売れっ子の彼女を解雇する方を選んだのですね。
夫の供述を聞かされてすべてを悟ったマーガレットの、衝撃と信仰心の錯綜するような顔は印象的でした(顔の中味が大作りなところがちょっとカディ似・笑)。

ところでバッカス。
レークスに通いつめて、フォーンと仲良くなっていたなんて…そんなに家庭が面白くないのか?ジジイのせいなのか?(笑)
レークスに行っていたことで、オードリーの本当の仕事がわかったわけだしお手柄でもあるけどね。
しかし、最初の一ヶ月は会費無料とはいえ、警部への借金が完済したのか気になるところだ。
飲みに行ってないで少しは警部を見習って身体を鍛えたほうがいいと思う。

前回、自殺が犯罪だったのに引き続き、今回はピルの処方が既婚者のみという法律に驚く。
やはりこれも宗教的な考えが大きいのでしょうか。
自殺にしろ、ピル処方にしろ、「時代と合っていない、でも法律」と、新しい意識と保守的な心が混在する、そんな1960年代が新鮮に映ります。

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