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ささくれた日々

海外ドラマ、映画、本等の偏愛感想。ネタバレの配慮はあまりされていませんのでご注意を。

   
カテゴリー「コールドケース」の記事一覧

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コールドケース6 #3「自由学校」  Wednesday’s Women

1964年8月、22歳の主婦ミリアムが車にはねられて事故死したと思われていた事件。
ミリアムの夫が死亡し、姉の遺品を受け取った妹は、旅行カバンがミシシッピから送られていることと、脅迫状めいた手紙が入っていたことから殺された可能性もあると判断し殺人課に相談にやってきた。


テーマは人種問題と女性の社会参加。
タッパーウェア・レディは家庭の主婦がお小遣い稼ぎからそれだけではとどまらない社会参加への意欲を呼び起こし、ミリアムの心に訴えてきたのは南部での黒人迫害。
フィラデルフィアでは表向きは人種が違っても友だち付き合いは可能なのに、ミシシッピでは人種が違うというだけで襲われる理由ともなる。
その事実に心を痛めても、車で十数時間もかけて現地に行こうとタッパーウェア・レディたちを駆り立てたものは何だったのでしょう。
一緒にミシシッピへと向かったヴァイオレットがウソをついていたので、心の友だったはずの4人の内に、人種問題とは別の何かが起きてしまったのではと、行きの車中での団結したシーンが悲しく思えた。
しかし、彼女たちは最後まで大切な仲間であったことがわかり、あのシーンの美しさを再認識できた。

犯人だったジムは、学校も軍も問題行動で放り出され、受け入れてくれたのがKKKだったというだけで思想なんてなかったはず。
それなのにミリアムの本当の行動に気付くなんて、不運だったとしかいいようがない。
思想がしっかりしているのならかまわないってことではないけど。
今は差別主義などと関係ないと言い張るのも、改心したのではなく時代の流れがそうだから、というだけなのではと思えてならない。
自分の何が罰せられるのか、向き合うことができることを祈る。

事件のスタートがタッパーウェアということで、インタビューに出かけるといくつか買わされてくるヴェラ。
感化されやすいところがそのままでほっとしますね。
最後は、ぐちゃぐちゃな殺人課の冷蔵庫をそのタッパーウェアで見事に整理。
これはちょっとヴェラっぽくないかな(笑)。

リリーとサッカルドのことは本人たちがいいのなら何も言いますまいと思ってましたけど…なんすか、あのボーリング場は。
今夜から潜入捜査にでかけてしまうサッカルドと見送るリリーという構図ですが、戦場に送り出すみたいに見えてしまいましたよ。
しかも何故か一時代前(笑)。

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コールドケース6 #2「教師」 True Calling

1991年、公立高校教師ローラが学校駐車場で射殺体で発見された。
車を狙った強盗事件と考えられていたが、当時の教え子ダーネルが学校倉庫の机の引き出しからローラの車のカギを発見し、車に乗るところを襲われたのではないという新事実が浮かぶ。


2回続けて真っ直ぐな人が真っ直ぐであるがために殺されてしまうという切ない事件。
荒れた高校に熱意で立ち向かうローラは、このままではいつか息切れしたかもしれないが、そうでなかった可能性のほうが高い。
殺されるまでの短い間で、優等生ダーネルと問題児のレッテルを貼られたレナルドの二人の心をつかんだのだから。
意地悪な物言いをした先輩女教師も、他の生徒にもいずれは伝わったかもしれない。レナルドの学習障害の可能性について「10年学校に行っていて初めて言われた」とママは憤慨していたが、初めてレナルドに向き合ってくれる教師が登場したということだったのかもしれない。
それがレナルドにも伝わったから匿名でのレポート、それを見つけてくれたローラを信頼して「学校に戻りたい」につながったのだろうし。
ローラが射殺を目撃しても通報しなかったことは責められても仕方ないことだけれど、彼の中でも事件がようやく解決し高校卒業資格試験にチャレンジする気が起きたのは、ローラの教えが間違ってはいなかったことの証だろう。
ローラのパパも、卒業する娘にぽんっと車を買ってあげてしまうバカ親父かと思ったが、治安を考えてのことと、模索するローラにアドバイスができる度量を持ち合わせた人で、殺人がプレゼントした車のせいではなかったとはっきりしてよかった、よかった。

で、居眠りヴェラのネクタイをちょん切る遊び…ここはボルチモア市警ですか(学校荒れてるし、The Wire見てるのかと錯覚・笑)。
警察はみんなする遊びなの?だとするとヴェラは油断し過ぎだ。
そして3本10ドルのネクタイの趣味の悪いこと…あんなのすすめるボスも同罪。
家に他のネクタイがあるはずなのに、翌日以降順番で使っている風のヴェラも同罪。
元からの持ち物だったら謝罪しますよ、誰も悪くありませんっ!て。

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コールドケース6 #1「勇者」 Glory days

1973年、大学フットボールのスター選手マイクが大事な試合に現れず、後に死体となって発見された。
試合前夜に殺されたと思われていたが、ジェフリーズの友人(元ボルチモア市長?・笑)が当日の朝にマイクが生きていたという手がかりを発見し、再捜査が始まる。


大学スポーツとそれに絡まる利害関係、繰り返されるテーマではある。
親友の体調不良から明らかになった承諾なしのステロイド摂取、アメフトも学業も取り上げられる仕打ちに立ち向かったマイクは自分も対象者であったことを知る。
家庭教師の子に言われるまで想像もしなかったのは、ニクソンの言葉を信じていることから、マイクのまっすぐさの裏付けとも言えますね。
裏切られたという想いが、犯人を挑発するような最期の言葉につながったのですねえ…これもまっすぐさ故か。
正面から意見してくれる友人を得たマイクは、アメフト以外の人生を見据えることができたのではないかという気がするだけに悲しい最期。
自力で取ったBプラスのレポートを誇りに思ってあげられる家庭教師君の視点もよかったです。

シーズン6にして、スコッティの車に詳しくてアメフト歴アリという新たな側面が登場。
これからほかのメンバーの意外な顔も見られるのかもしれない。
ところで、リリーはサッカルドでいいの?
楽しそうだったからいいけども…。

同じく未解決事件がテーマのドラマ「ニュー・トリックス」。
コールドケースと違って、コメディに徹していて(言い過ぎ?・笑)軽く見られるのでお気に入り。
と思ったけれど、コールドケースも「チーム女学生」だったことを思い出しました(笑)。
特にヴェラ。

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コールドケース5 #18「幻」 Ghost Of My child

2005年、アパートの部屋に一人取り残された生後8ヶ月のマックスが焼死するという事件があった。しかし、マックスの母親プリシラが公園でマックスを見かけたと錯乱状態で拘束される。彼女は薬物依存症だったが、妊娠をきっかけに薬を断ち、現在も続いている。プリシラの言い分を検証すると不審な点が見つかったため再捜査となる。

2005年の事件なのに、赤ちゃんの成長に疑問を持たなかったとか、出火場所の特定が間違っていたとか(きっとあの人が担当したのではなかったのだろうね・笑)、当時の捜査の杜撰ぶりが気になる。
赤ちゃんを一人置き去りにしたこと、薬物中毒だったプリシラの評判が見立てに影響を与えていたのだろうな。
依存症患者を更生させる側が、その信用されていなさを利用して赤ちゃんを誘拐していたなんて、なんたること。
流産を繰り返して精神状態が普通でなかったと主張するかもしれないが、プリシラを利用するという計画を立てている段階で酌量の余地なしと見る。
依存の対象が自分の命よりも大事、と言われる中でプリシラは本当に頑張った。何よりも大切なものに出会うと辛くても頑張れる、マックスを亡くした後も薬断ちと母親の援助を拒むことを続けられたのだから、更生は存在するのだと証明してくれたのだろう。
しかし、彼女は稀な例であることも事実。両親だってプリシラが立ち直れるとは思ってもみなかったのだから。もし火事が起きなかったら…ということもあるし。

マックスが本当の母親プリシラの元に戻されるけれど、今までの両親のことを、この環境の変化を、どう受け止めるのだろうか。ラスト、プリシラの差し出した花を握るところまでさせないのは、今後の希望と不安を一緒に感じさせる。

最近、法的に認められない手で子どもを誘拐したが、何不自由なく愛情につつんで育てていたが、荒んだ元の母親の元に戻されるという「愛しき者はすべて去りゆく」を読んだばかりで…プリシラは大丈夫だと思いたい。

さて、これでS5はお終い。今シーズンで一番好きだったのは#1「プール」
Kirk Acevedoが刑務所にいるってだけで合格点だったとも言えますが(笑)、Melissa Leoの、犯人がわかったと同時に封じ込め、夫の背中を抱きしめる腕も印象深かった。ミゲル効果かもしれませんけどっ!
Bobby Cannavaleと同じ回に登場させてくれれば、もっとよかったのに(笑)。

何回か書いたけれど、「ドラマの主人公は事件」と改めて思うようにしてからはかなり好きな番組に復活(笑)。
S6も放送決定なので、この気持ちを忘れずに見ることにいたします。

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コールドケース5 #17「ロープ」 Slipping

1962年に首吊り自殺したとされている祖母ナンシーの遺書を持って殺人課を訪れたライザ(HEROESのダフニだよね?)。文面は遺書だが、祖母の筆跡ではないため殺人かもしれないと考えたのだった。

子連れで大学教授の秘書として働いていたナンシーは、教授に見初められて再婚したが、屋敷の屋根裏から聞こえる幻聴に悩まされていた。
タイプしたはずの原稿の行方がわからなくなったり、かくれんぼの屋根裏部屋に鍵をかけられたり、買ってもいないロープの受取証に自分の名前があったり、ナンシーの感じる不思議な音は「誰かがいる」と思わせられるもの。
それもそのはず、原稿は夫が盗み、人の気配は家政婦アネットが仕掛けていたのだから。
ナンシーのお母さんが精神を病んでいたことを利用して、ナンシーにも同じ兆候が現れたのだと思い込ませるというなんとも卑劣。
ナンシーの筆跡でない遺書は、ナンシーママが精神病院で自殺した時に書かれたものだった。
アネットが、ナンシーのふりをして入院記録を手に入れていたらしい。
自分が娘を傷つけようとしたと思い込まされ、直前までナンシーは自殺しようと思っていた(娘を傷つけないために)のは確か。
しかし、お別れを伝えた時にレイチェルから見せられた絵の裏に書かれていたのは自分がタイプで書いた詩。
それが夫の部屋にあったということの意味を一瞬にして理解し、問い詰めたナンシーの首に夫が手をかけたのだった。
夫は、シングルマザーで美人のナンシーを愛したのではなく、ナンシーの才能を手に入れたかったのだ。
「詩を書き始めた時天才だと言われた、次を期待されている時、詩の神様は僕ではなく秘書のところにいた、だからその詩は僕のもの(大意)」と。
この夫がナンシーの死後、彼女に捧げるという献辞で本を出したのは最低。
この人の行動としては一貫しているけれど。

一度はナンシーの死はやっぱり自殺だった、と落ち着きそうだったのをもう少し調べたいと言い出したのはスコッティ。
エリッサの死を自殺と認めたくなかった自分と重ねてしまったようだ。
「捜査は終了」と直接レイチェルに伝えに行ったことが、真相へとたどり着いたのだから、これはエリッサのことを引きずっていたのではなく刑事としての勘だったのだと思いたい。

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